いつも思うことだけど


育児放棄、虐待

家庭内暴力、ニート、親子殺人など

様々な親子関係の問題が頻発している

現代の日本で



流浪の民、水物の暮らし

超ブラックな職業にも関わらず



大衆演劇の子どもたちは

すごく親孝行だと思う



物心つく前から

当たり前のように舞台に立ち

前売りや物販を手伝い

芸の師匠として

親を尊敬


もっと芸を身につけて

少しでも集客を増やし

良いコースに乗り

自分も座長になって

劇団を繁栄させ

 劇団を存続させなければという

宿命を受け入れて

頑張っている

(ドロンする場合もあるけど)



義務教育の間は、学校に行くものの

月々の転校のため、学力は定着せず

高校進学率が99%の時代に

まともな学校教育を受けずに

そのまま役者の道


外の世界の友だちと

深く関わらないため

一般社会の価値観に

接触することは少なく


ガラパコス諸島の生物のように

隔絶された世界で生きる



親自身も、そうして育ってきたから

現状の生活に違和感を抱くことなく

自分が育ったのと同じように

業界独自の価値観で

子どもを育てる


何世代にもわたって



他の世界を知らないからこそ

今も

大衆演劇は存続できている



一般の子どもは(中学年以上)

朝の8時に登校し、帰宅は4時前

その後

習い事、塾

起きている間に親と過ごす時間は

5時間ほど


サラリーマン家庭の場合は

親が働く姿を見る機会は

ほとんどない


一方

大衆演劇は

月ごとに変わる劇場が生活の場

仕事と生活が一体化しているので

親と過ごす時間は

外の世界よりは長い


そして

生きるために

必死で働く親の姿

子どもは

いつも見ている



親を尊敬し

親の恩義に報うため

子どもが頑張るという

昔のよき日本の家族関係が

見られるのも


大衆演劇の

面白さの一つだと思う