職場における美人の損得 | 中国レポート

職場における美人の損得

 昨日、元後輩女子+経営者のおじさんとの食事で、「働く女子のモチベーション」というお決まりの話題になったとき、「容姿と雇用機会」という英語の論文を思い出した。


 あるアメリカの研究者が、まったく経歴が同じで容姿が異なる人を企業面接に送り込んだり、同じ人の服装や化粧を変えて、これまた面接に送り込んだりと、さまざまな実験をしているのだが、




男の場合


 職種が何であれ、清潔なイケメンが有利という結果になった。




女の場合


 女性的(と思われているな職種、例えば受け付けや客室乗務員の場合は、いわゆる美人が有利だったが、


 男性的な職種やマネジメント層に限ると、美人は明らかに不利になった。




 私自身、男性職場できれいにしている人は、マイナスの方が多いのではと思うことがよくあった。


 外回りの職種だと、結果を出すと「かわいい子はいいね」と言われ、結果が出ないと「甘えてる」と言われたりする。


 そもそも、20代そこそこの現代的な美人の場合、人並みにヤル気があることを認めてもらうために、一般的な男性より長い時間を必要としたりする。




 もちろんこういう態度をとるのはごく一部の人なんだけど。




 後輩ちゃんと何となく一致した意見は、


 男性職場のきれいな女は、


 ①浮き足立って、標準以上にやさしい先輩・上司


 ②「俺は女でも容赦しないぞ」と明言し、標準以上に厳しくあたる先輩・上司


 ③相手が男でも女でも美人でもそうでなくても態度が変わらない先輩・上司


という3種類の風に同時にあたるため、


 社会経験の少ない20代前半の場合は、軸が分からなくなりがちだということ。




 とても小さくてくだらない例だけど、化粧一つとっても、同じ職場に


「女なんだから、最低限の化粧はしてこい。忙しくても口紅は塗って来い」という人と


「色気づいてる暇なんかないだろう。化粧なんて一人前になってからしろ」という人が並存する。


 私くらいのおばさんになれば、「セクハラじゃん、余計なお世話やろ」と言えるけど、厳しい就職戦線をくぐりぬけてきた新卒生なんか、戸惑うよね。


 じゃあ、右半分だけ化粧してきます、なんて切り返せればいいけど。






 だからこそ、特に女子には中立的な視点、態度を持った「メンター」の存在が必要なんですね。


 30歳過ぎて職場でちゃんと生き残っている女子というのは、もちろん最初からぶれることもなく優秀だった人もいるけど、心の中に北極星があって、どうにか迷い道に入り込まず歩いてこれた、という人も結構多いのだと思う。