最近、何かが足りない。
何が足りないんだ!?
改めて今日気付かされました。
そう、自分にはオペラが足りなかったのです。
久々に観る生オペラ。
場所は上野 東京文化会館
そもそもここに来たのがいつぶりだろう。
恐らく2006年ボローニャ歌劇場『アンドレア シェニエ』以来かな。
今回パレルモ マッシモ劇場の外来公演。
イタリア旅行で、まだシチリアには行ったことがないので、当然このオペラハウスも行った事がありません。
とても演奏を楽しみにしていました。
そして、初めて聞くグリゴーロとゲオルギュー。
最高なキャストです。
グリゴーロは今、最も華のあるテノール歌手。
声量が豊富なのと、そこから創り出される表現が繊細かつ美しい。
これは世界のオペラファンが魅了される訳です。
声の大きいテノール歌手はたくさんいます。
しかし、彼ほどそれをリリカルに歌える人は少ないです。
ゲオルギューは
大学時代から聴いていたソプラノ歌手。
声のボリュームは流石に弱くなったのかと思いますが、声の質は💿と変わらない。
ゲオルギューでよく聴いているのは『つばめ』のマグダ。
恋に憧れる少女を演じていて、その可憐な立ち振る舞いと声のマッチングが何とも言えない。
今でも疲れた時は『つばめ』を聴いています。
その💿でよく聴く声を、劇場で聴いている事に違和感を感じました。
マッシモ劇場の演奏については、指揮が歌い手の声を強調するあまり、オケがついて来れず
ズレが生じていた部分が気になりました。
ましてや四幕の二人のシーンで、思い切りズレたのは、涙腺が緩みかけた瞳を一瞬に乾かし、現実世界へと戻されました(^◇^;)
とは言え、情感たっぷりの演奏は場面によっては心打たれたし、久々に感動しました。
特に2幕のフィナーレは圧巻な演奏でした。
演出は、寂しい感じ。
恐らく、日本で数カ所回る関係もあるからか、装置も簡素なもので驚かされる事もありません。
とは言え、無駄な演出はなくシンプルだったので、歌い手に集中できたのはよかったです。
オケや演出のマイナス面は、全てゲオルギューとグリゴーロの力によってカバーされている舞台でした。
とにかくグリゴーロとゲオルギュー
二人のオーラが凄すぎて、細かい所など忘れさせてしまう破壊力を持った演奏でした。
『ボエーム』
学生時代に嵌って、何度も聴きました。
それは20年以上前の話。
それだけの時が経っても、今もなお新鮮な気持ちで聴くことができる。
なんて魅了溢れるオペラなんでしょう。
恋に堕ちる瞬間、恋が消えていく瞬間
学生時代は、恋に堕ちる瞬間の音楽が大好きでした。
即ち一幕のロドルフォとミミの出会い、二幕のマルチェッロとムゼッタが結ばれる場面。
大人になった今は、三幕の別れの場面が堪らなく大好きです。
さすがに20年以上経つと好みも変わりますね💦
今日は久々に生オペラを堪能して、興奮して眠れません。
本当に素晴らしかった。
今年は、11月にボローニャ歌劇場 『トスカ』『ノルマ』を聴きに行きます。
今日行って9月のローマ歌劇場も聴きたくなっちゃいました(^◇^;)
どうしよう。