次にいなくなるのは母でしょうか 2 | 紗奈

紗奈

急性骨髄性白血病(M7)を発症し1年3か月の闘病の末天国へ旅立った娘を持つ母親の患者家族としての記録

半年前ぐらいからおかしいと思うことが増えてきた

とにかく忘れっぽいし朝令暮改のように言うことが変わるなど

 

 

1年前、ちょっと忘れることが多くなったから認知症検査行かないかと恐る恐る言った時は猛烈な勢いで拒否された

そこから様子を見てなんとなく検査行けるときあったら行こうねと機嫌を伺うように何度か話した

夏は暑いから嫌だというので涼しくなったらにしようかと少し前向きになってくれた

 

そして1か月前

ベランダで使ったはさみを部屋に戻ってきたときには無くしていた

どこへ置いたのか全く分からなくなっていた

母はいつものことと笑いそのうち出てくるよと言ったけど私はこれは…と不安になった

 

その時に言えばまた不機嫌になると思い、少し日にちが経ってから

「認知症検査いつ行ける?」

と行くこと前提の言い方で聞いてみた

「え…」と言いつつ「15日なら」と言ったのですぐに共有しているカレンダーに入力した

 

市の認知症検査をやってくれる病院が近所にあるので昨日行ってきた

 

予約もいらずの検査だったので簡易なものなのだろうと思っていたら本当に簡易だった

待合室で待っている間にA4一枚のチェック票にはい・いいえで丸を付け、図形を同じように描けというだけのもの

これは確定診断を出すものではないのかと少しがっかりした

 

カンニングをせずに書いてくださいねと言われたので母の荷物を預かり書いてもらった

今日の日付がまずわかっていなかったがこれは私も急に言われたらわからないので気にしないようにした

母が書き終わったものを窓口に持っていった時に少し見てみたのだが問一の

「最近、家族からもの忘れがあると言われたことがある。」

がいいえになっていた

ショックだった

あんなに何度も言い合いをしたし、はっきりと物忘れが激しいといったこともあったのに忘れているのか分かっていていいえにしたのか




 

これでは何の意味もないなともう嫌になってしまったが、私は私で事前に家族からの申告ということでメモを持ってきていた

 

2時間待って結果を聞きに診察室へ

 

母の書いたチェック票と私のメモ両方を見て

「まあまあ年が行けばみんなそうですよ。どうしてもね。」と言った

薬を飲んでもいいけど治るわけじゃない

でも確定診断をしてくれる市内の病院へ行って薬をもらってもいいし、うちで出してもいい

かかりつけで出してもらってもいい

チェック票では3点だから判定としては

「1,健康です。もの忘れもなく脳は元気です。」

になるけど…

それで終わった

 

薬の話が出たということは飲む必要はあるという判断なのかなんなのか全くわからない検査だった

 

ただ、母の書いたチェック票は全くあてにならないことで困り果ててしまった