テレビのない日々 | 紗奈

紗奈

急性骨髄性白血病(M7)を発症し1年3か月の闘病の末天国へ旅立った娘を持つ母親の患者家族としての記録

今年に入ってすぐにテレビを処分した

 

こちらが意図せずに突然入ってくる情報に耐えられなくなってしまったから

 

 

 

 

仲のいい母子連れ

 

小さな子供

 

就職関連

 

若い女の子

 

にゃんが好きだったアーティスト

 

白血病だったスポーツ選手

 

 

 

にゃんを想像させるもの全てがナイフのように胸に刺さった

 

本当に息ができなくなるくらい辛かった

 

番組を選んで見ていても急に入るCMや流れてくる音楽が容赦なく攻撃してきた

 

 

 

結局見なければいいのだからと思い切って処分してしまった

 

テレビがあれば見ても見なくてもお金を払わなければいけないことが納得いかなくて、それならばと業者に頼んで処分した

 

 

何年か経てばそういうことにも慣れていくかもしれないと思ったけれど今を乗り切れる自信がなかった

 

 

 

 

テレビがなくなって半年以上過ぎて特に困ったことはない

 

必要な情報は自分から取りに行く

 

 

 

 

音楽も一時期苦手になった

 

歌詞が思い出させるから

 

特にラブソングは今でも泣けてしまう

 

逢いたい、愛してる、そばにいて

 

言葉の一つ一つに反応してしまう

 

 

いろいろと上書きしなければいけないなと思っている

 

少しずつ少しずつでいい

 

 

楽しいことも嬉しいことも本当に何にもないし、泣かない日もまだないけれど生きているのだから

 

なるべく生きやすくすることくらいはにゃんも賛成してくれるだろう

 

 

テレビがなくなって少し呼吸が楽になった