1,000回ころんだ先。

 

それでも未だに目的をもって生きている。

 

転んでいる方のお役に少しでも立てればと思います。

 

さて、それでは本題に。

 

定額貯金をしてくれていたはずが、貯まった100万円は父が使ってしまった。

 

さすがにショックで、数日は布団の中で声を殺して泣いた。

 

しかし、父を恨む気にはなれず、高校1年の時に身代わりに刺される覚悟をしていたくらい父への同情があった。

 

親のために家を買い、当時月50万円の生活費を渡していたにも関わらず、親兄妹に仕事を奪われた父を。

 

どうすることもできずにいると、パンの生地を購入しているためになかな利益が出ないようだった。

 

話していた内容の売り上げは数年前のもので、スーパーが出来てからは打ち上げが下降していたらしい。

 

だまされたようなもの。

 

お店も飲み仲間との共同経営のようで資金のほとんどは飲み仲間が出している。

 

恩人の先輩は働いているお店からいなくなり、大学資金も消えた。

 

そのうえ、経営状態が悪いのでは、またどん底の生活になる。

 

仕方なく、父を手伝うことにして、3ヶ月ほど売却した方の店ともう一店舗で見習いをした。

 

その後父の店で頑張ってはみたが、当時は個人パン屋よりチェーン店のほうが人気があった。

 

また修行3か月の素人のパンでは、スーパーとの安売り合戦に応じるしかなく、結果として行き詰った。

 

男2人で朝から晩まで休みなく働き、利益は生活ギリギリで、私の収入は無いに等しかった。

 

何度も父を説得し、私は他のパン屋さんで修行することとし、父が残った。

 

数年後、店を閉めることになったが、父に再挑戦しようと伝えた。

 

それから再挑戦すべく、パン屋での修行を続けた。