「人間とは何か?」を追求し、経営アドバイスに活かし、人間関係に関する問題を自然の法則と法的観点から解決するコンサルタントの大門です。


◎バカはこうやって会社をつぶす


私が人事評価コンサルを頼まれて

人事評価制度を作った会社の

社長の話です。


いきなり


「人を雇うんだけど給料をいくらにしたら

良いか教えてくれないか?」

という相談がありました。


採用されたとかいう人の

情報が全くない上、

もうすでに採用したとか言う。


そして

「賃金テーブル(業績や職責に合わせて給料を決めるための賃金表)を来週までに

作って欲しい。」


とか言う。


(アホか!どんな会社とかどんな従業員とかも

わからないまま、電話一本で作れるものじゃ

ねえよ。)


と思いながらも

アシスタントに依頼されて、


事務職ですでに雇っている人の

給料を決める面談をするから

早急にその人のためだけの

基準を教えてほしいと言われたため

即席で

事務職用の賃金テーブルは作りました。


実はこの社長、

その前にすでに1人転職者を採用していて

前職で月給50万円だったから

月給50万円で

近い将来マネージャーとして

期待しているから

雇ったと言う。


(えっ、自分が払う給料すら

自分で決められないで

他人任せにするのかよ!)


と思いながらも

賃金構造基本統計という

国が出している資料などの

データなどから


その会社が属する不動産業の

年齢層別の平均賃金などを

示しました。


その後、人事評価制度構築の依頼を受けて

従業員さんの

「評価」制度を作り始めましたが

この社長、


人を雇うための面接をやるたびに

電話をかけてきて


「給料をいくらにしたら良い?」


と聞いてきます。


その度に

試用期間なり、

半年なり、

一年なり、

会社に貢献していただいて

信用の上で

給料はいくらというのが基本で


「評価が給料より先です。

ですから従業員様にどう成長してほしいのか

近い将来会社をどうしたいのかを

言葉にした経営理念を

しっかり作り込んで下さい。

この経営理念に沿って忠実に職務を

全うされる方が

評価され、

賃金を上げるべきです。」


と何度も申し上げてきました。


しかし、社長は耳を貸そうとしませんでした。


自分が会社員時代に不動産営業をやって

金をある程度ためて

起こした会社だから

自負があるのでしょう。


しかし、私は数多くの経営者の話を聞いたり

コンサルをしてきて

よくわかっているのです。


会社は自分のものである、

というオーナーシップ意識が

強い人ほど

前向きなビジョンを

言語化できず

戦略もなく

いろいろな情報を聞きかじっては

あっちへふらふら、

こっちへふらふら、

としています。


社長が自分自身である会社を

どうしたいのかという

強烈なエネルギーを

発して

それを伝えていかないと


従業員には空虚感が漂います。


「こんな会社に

ずっといても良いのだろうか?」

と考え始めます。


業務指示にしても

理念を行動レベルにまで

落とすエネルギーさえ

ケチっているから

そら

言われたことしかやらない従業員が

増えるわな。


従業員のやる気がない、

とほざく前に

自分の行動履歴を

検証してみろよ。


こういう社長みたいな人は

想像力が乏しいのです。


想像力の広がりは

可能性です。


言葉に想いをのせて伝える。


それが出来ない人は

かならず周りの人が離れていき

その人のために

力を貸そうとは思わないのです。


ですから

自分の会社がどうなるのか

他人任せ、運任せ。


そして

この社長、

約3ヶ月後に

「会社のキャッシュフローが

急激に悪くなり、このままだと

会社が持たない。

従業員を辞めさせたい。」


と言ってきました。


従業員に

退職勧奨をしたそうです。


さて、

この続きはどうなったでしょうか?


次回以降のべていきます。😄








頭の悪い人とは

想像力に乏しい人である。