人間というものは

何故繋がってはいけないときに

繋がってはいけない人と繋がるんだろうか?



跳ね除ける力を試されているのか?




ゴールデンウィークを目の前に

悪魔の囁き電話が鳴った



数年前に関係を持った男から

「連休中一緒にネタやらないか?

たまにはやりてぇよな〜」

と持ちかけられた。



揺らいだよ

揺らいだけど ないな と思った。


でもキッパリと断ることなく

曖昧な返事しかできなかった。



決意というものは何度も揺らぐが

その都度決意し直せばいい



偉そうなことを言うが

条件が良ければOKしてしまったかもしれない



いや でも 少し考えたら

デメリットの方が大きいんだよな



やれればいいってものでもない


一応それが分かる域までは成長したらしい




以前この男とやった時後悔したんだよね


大して好きでもない男とやっても

何一つ埋まらない



自分を大切にできなかったことを

とても悔やんだ



だからもうやらないよ

少なくともそいつとは



いくら薬が絡んでも

後腐れない遊びの関係など全く欲しくない




人は必要な時に必要な人と繋がる

なんてことを聞いたことがあるけど

やめたい人の前に何故そんなのが

向こうからやってくるんだよ!?



本当はやりたい

ってことなんだろうけど…

そんな試練はいらん!!

もう勘弁してくれ…






実はそいつ もう長くないらしい

元々肝炎から肝硬変を患っていたのだが

ついに肝癌になったのだという



まだ47歳



もう肝臓が機能していないようで

手の施しようがないのだそうだ



死ぬ前に一発やりたかったんでしょうけど

その相手に選ばれてもね…




覚せい剤と酒浸りの行き着く先は

どれもこれも恐ろしい



書き終わって分かったよ



揺らいでいる今だからこそ

そいつと繋がったのかもしれない

試されているのではなく

教えだったのかもしれない



引き返さなきゃな