これまで人並みに多くの経験が通り過ぎていった。
精神的には、年々丸みを帯びている。しかし、同時に、悲しいほどに自分の「心根」が変わっていないことにも気づくのだ。

いまだに「1秒間に100発くらいパンチが打てたらなぁ」と日常的に妄想している。ミニ四駆で言うならば、ボディ(外見)を交換しただけで、シャーシ(ベース)は当時のままだ。考えてみれば、私のシャーシは小学2年生からアップデートされていない。
一方、肉体はどうだろう。
体重、銀歯の数、運動してから筋肉痛が来るまでの日数、痛みのある関節の数は、確実に右肩上がり。逆に減ったものといえば、髪の毛と、親知らず(抜いた)の本数くらいのものだ。

精神は小2。しかし外見は初老。

男性は20歳を超えたあたりから「大人なんてものはまやかしだ」と気付く。

40歳を超えてなお、その考えに変化がないことに気付いた今、世の男性たちに、生活に潜む危険へ警笛を鳴らしたい。


職場でうっかりズボンのチャックを開けたまま歩いていた。
正面から女子社員が歩いてくる。ハッと気づき、念のため股間を確認し、即座にチャックを上げた。
この行動、小2なら「偉いね」と褒められるかもしれない。
だが、アラフォーの社会人(既婚・2児の父)がやると、世界は一変する。

以下は実際に起こった事案である。

ある日、社会の窓を開けたまま歩いている私、
私「おっとっと。これはうっかり」
チャック「ジィぃぃぃー…」
私「(股間を指差し)ヨシ👉!」
女子社員「えっ……?(良くない)」
私「えっ?(今上げたよ?)」
女子社員「えっ?(上下の問題じゃない)」
私「えっ?(上げるのもダメな感じ?)」
女子社員「気を付けて…くださいね」

断じて私は窓の向こうを見せたわけではない。
そして、小学2年なら或いは褒められるような行動である。
なのに世界の反応はここまで変わってしまった。


この世界はルールが複雑すぎるのだ。


だからお願いしたい。
私のことは「ただただ巨大な小学生。小学33年生」くらいに思って、多めに見てほしいのだ。