先日、夜のことであった。


駐車場に停めた車から降りると、


隣の塀から異様な気配を感じた。


気になり、壁を注意深く見ると塀の上を、昆虫が必死に走っていた。


そして、昆虫の後ろには大きなムカデが迫っている。


生きるか、食われるかの瀬戸際である。


ムカデも食わなければ生きていけない。


お互い命懸けである。貴重な光景だ。


私は、事の結末を見守ることにした。


一定の距離を置きながら注意深く迫るムカデ。


長い一直線の塀の上を、ひたすらに逃げ走る昆虫。


右へも左へも逃げることは出来ない。


何故、飛んで逃げないのか不思議に思っていると、


昆虫が一瞬ふらついた様にみえた。


その刹那である、一瞬の隙をついてムカデが飛びついた。


まるでキングコブラの様な鎌首をあげてふりかかる素早い攻撃だった。


飛び掛る瞬間のムカデは、今まで押さえていた気を一気に発散していた。


まるで、抜刀する瞬間の武士のように。


自然界は、捕食はする方も、される方も命懸けである。


運よく、相手を捕らえたとしても、食べている時は隙が出来る。


その隙を狙って、更に強い捕食者に狙われることもあるのだ。


先人は、自然界からも多くの学びを得ていたのだろう。


武士も、食事中、入浴中、厠などでも決して気を抜くことは無かった。


合掌、
藤岡弘、


サムライ着ボイス第2弾!!「若者達へ編」


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