探検隊でアフリカの部族を訪れた時、コーヒーセレモニーのお持て成しを受けた。
生豆を目の前で煎り始めると、香ばしさが部屋いっぱいに広がって、まず香りで持て成されるんだ。
煎り上がると、煎ってすぐの珈琲豆をかじってみてくれというんだ。
それで、アツアツのものをガツっとかじったら、
これがまた、何ともいえない!!
芳醇な香りが口一杯に、ぱっと広がって、新しい発見でしたね。
珈琲をかじって食べる。
今迄考えた事がなかったので、これは驚いたね。
噛めば噛むほど苦みと香りが広がって、美味しかった。
その後にドロドロの珈琲を飲むと、ガツンとくる苦みが来た後に、
体中が香りに包まれるんだ!
香りと苦みによって、たるんでいた体が引き締まってくるというか。
つまり、アフリカでは、部族の人達が珈琲を飲む事で覚醒する作用もあるんだね。
何か始める時(お祭り)に珈琲を飲んで、意識を覚醒させる、というか目覚めさせる。
戦うモードになるというか。
それから薬用に使っている側面もあって、旅の疲れを癒すとか、そういうふうにも使われている。
だから探検に行った時も濃い、ガツンとくるものを飲んだことが多かったな。
日本の洗練された珈琲でなく、強烈なアクの強い、個性的、濃厚なやつ。
まさに野生的、自然な感じ。
飲んだ瞬間にワってくるようなやつね。
まあ、刺激的な体験だったな。
それが忘れられないんだよね。
合掌、
藤岡弘、
闘う男のサバイバル珈琲「藤岡、珈琲」