新規で障がい者グループホーム賃貸が成約しました。

一仕事終わった後のビールはたまりませんね照れ

 

 

この案件、GH経営者さんから

「高齢で引退を考えているので増設したい。」

と物件探しを頼まれましたことから始まりました。

 

引退するのに増設?

と疑問に思い尋ねるとこういう事でした。

 

この方は裕福な家庭に生まれ

ご両親が残された不動産の収益で不自由なく生活しているそうです。

そのため採算を考えず志だけでGHを運営してきたのです。

しかし高齢になり引退を考えるようになると

「赤字なので事業の引き受け手がいない。」

という問題に突き当たってしまいました。

 

引き受け手がいなければ廃業するしかない、
廃業すると障がい者さんの生活の場がなくなります。

だから規模を拡大して採算がとれるようにして

後継者を探して事業を託したいのだそうです。
 

障がい者福祉の世界で事業していると
純粋に障がい者さんに寄り添い、支えている人に出会います。
その無垢で崇高な精神に心打たれます。

この方もその一人です。

 

「福祉で儲けるべきではない。」と言う意見があります。
倫理的に強く同意します。
しかし同時に採算が取れなければ事業が継続できません。
志を持った人が手弁当で事業をすることは尊いのですが
事業承継ができない、という事実に言葉を失います。

 

福祉の世界で私に出来ることがあるとしたら

志高い方が福祉に専念できるように

事業面をサポートすることかもしれない。

最近そんな風に感じることが多くなりました。

 

依頼を受けてから1年半かかってしまいました。
苦戦した理由は希望される地域が極めて狭いこと
都市部なので4LDK以上の戸建の絶対数が少ないうえに
賃料の水準が高いエリアなのでご希望に沿う物件が見つかりませんでした。
 

何度も心が折れそうになりましたが
あきらめずに探し続けて良かったと心底喜んでいます。