実質賃金が23ヵ月連続で減少していると報道されています。

「賃金は上昇しても物価高に追い付かないので生活は苦しい」

そんな生活実感をデータが裏付けているということでしょうか。

 

 

 

実質賃金がマイナスということは日本経済が「インフレ」だという事です。

下の図は2013年以降の実質賃金と名目賃金の推移です。

 

2013年頃はなんと

実質賃金は大幅プラス、名目賃金はマイナスだったのです。

名目の賃金は下げっていたけれど物価は賃金以上に下げていたので

実質の生活は豊かになっていた。

あまり言われていませんがこれが事実です。

 

その後2019年頃に名目と実質が均衡し

2022年以降は名目賃金はプラス、実質賃金はマイナスに逆転しています。

逆転以降23ヵ月連続して名目>実質になっているという事は

日本経済が「インフレ期」に入ったという何よりの証拠でしょう。

国際商品(原油・金など)の上昇、地政学的リスク・円安などを考えると

インフレは長期の潮流だと考えた方が良いと思っています。

 

つまり経済のルールがゲームチェンジしたのです。

 

デフレ期に有利な投資対象は「現金」でした。

投資をしない人が一番有利だったのです。

しかしインフレ期は違います。

株式投資や不動産投資が有利な投資対象になることは

ずっとインフレ経済だった米国を見ると明らかでしょう。

 

 

インフレ期のマスコミは実質賃金や実質GDPの報道をすることで

国民の不安を煽ると思います。

国民感情にフィットするので視聴率やアクセス数を稼げるからです。

 

しかしインフレ期に見なければならない情報は名目値です。

企業の売上・利益・土地価格は物価調整をしない名目値だからです。

名目値がプラスなら株や不動産などの資産価格は上昇します。

その上昇は通常、物価や賃金以上の上昇となります。

 

世の中のルールが変わると経済上の勝者が入れ替わります。

これまでの勝者が没落し、新興の勝者が現れるでしょう。

20年後の日本経済の風景は一変しているはずです。

 

インフレはまだ始まったばかりです。

本格的に資産上昇が始まるのはこれからなので誰にでもチャンスがあります。

特に若い人にはエキサイティングな時代になるかもしれません。

 

実質賃金がマイナスというと暗い気持ちになりますが

同じデータでも見方を変えると未来は明るく見えるのです。

経済は変化します。

その時代の環境で一番有利な立ち位置を理解し行動する人が勝者となる。

時代の転換点にある今はとても面白い時代だと思います。