「タブロイド」(六本木ヒルズ) | In Hamony Today サムイを夢見る日々

「タブロイド」(六本木ヒルズ)

結局六本木ヒルズでは、「フライトプラン」を避けてシリアスな雰囲気の「タブロイド」をチョイスしました。予告を何度も観て、結構興味あった作品なんですよね。

舞台はエクアドル。

マイアミのラテンアメリカ系放送局の取材スタッフが、エクアドルの地で出会う事件。連続して子供を惨殺する殺人犯・通称モンスターを追いかけて取材するうちに、偶然「モンスターの情報を持っている」という男と出会う。その男と取引をしながら取材を進めていくうちに、主人公のレポーターは抜き差しならないデッドエンドに追い込まれてしまう・・・


人間の二面性、マスメディアの暴走や危険を描いた社会派作品。

殺人の直接的な描写は一切ないものの、ざらざらとした質感、揺れ動くカメラ、蠅の羽音、執拗なリンチ場面など、観客を落ち着かなくさせるような道具立てが満載。不安な気持ちになりながら物語が進んでいきます。待っていた結末は、映画的なハッピーエンドとは程遠いもの。所謂デート・ムービーの真逆をいく作品。それでも物悲しいギターの音色とともに、妙に印象に残る映画でした。