予告を観たときから、これは絶対に観るんだ、観るべきだと思っていた作品をみてきました。
自分が生きていない時代の出来事、生きていない国の出来事。
そういうのは映画の中では至極当たり前で、そういう世界にのめり込んで見るのが映画の魅力なのですが、
戦時中、ナチス政権の最中、ユダヤ人を匿うという行為の危険さは映画で語られている以上のものだったということは想像できます。誰かの命を守るための行為が自分の命を脅かす行為かもしれない。
そういう決意を出来る人間はとてつもない恐怖と決意、知恵を持たなければならないんだろう。
その時代の当たり前に逆らったことなので、尊敬という言葉が正しいのかはわかりませんが、すばらしいなと素直に感じました。
劇中は「見つかりませんように、見つかりませんように」と終始祈り、危ないと思ったシーンでは同じように息を殺していました。
前半から、沢山の動物たちが殺され、悔しさと理不尽な思いばかりが交錯。たまらない。だけどそういう時代だったんだと納得してしまう自分もどこかにいます。私なら同じようには出来ないし、する勇気はとても持てない。
自分が出来ないことをする人間には本当に感銘を受けます。
動物園はまだ存在しているとのこと。
時代に逆らった正義の記憶がまだあるということは、守っていくべき歴史なんだろうと思います。