７３歳のカツが２０歳の姿に若返って、これまで自分の為に何も出来なかった人生をやり直すストーリーなのですが、漫画アニメ的なキッチュな設定とは裏腹にすごく充実した中身で素晴らしかったです。
何よりも注目すべきは、多部ちゃんの歌声。もの凄く上手い、っていうわけじゃないんですけど芯が通っててまっすぐな胸に響く歌声です。昭和の音楽が多く、大好きな「見上げてごらん、夜の星を」も聴けます。
だけど、後半でじっくり聴けるオリジナルソングが本当に良くて、このバンドのCDが欲しくなりました。多部ちゃんはどんな役柄でも染まるけど、歌唱力もあったなんて・・・もともと雰囲気が好きで応援してましたが、ますますファンになりました。
やりたかったことを若返って叶えていく展開にワクワクしたり興奮したりしながら、その過程で少しずつ周囲との関係性や家族の絆に変化が現れていくのが面白かった。
やりたい事やれなかった人生だと思ってたけど、そうじゃなくて、自分で選んだ後悔のない人生だったことが分かって物語がピタリとハマるラストなんですよね、そこでじーんと感動。
普段洋画ばかりですが、邦画作品も捨てたもんじゃないと思える映画でした。