観賞。
実は同性愛の物語だと知らずに観に行って、途中から驚いたわけですが、観に行って損はなかったです。
テレーズの華奢で無垢な中にある秘めたる情熱的な部分と、キャロルの美しく妖艶な中にある自尊心。二人が惹かれ合う過程が温かいんだけど、なんとなく哀愁的で良かったです。
ファッション、雰囲気、音楽、人間性の映し方の演出面から見て見事でした。
女性ならではの繊細で神秘的な心理の描き方、芯の強さを問われる生き方の描き方――。華やかな物語ではないけれど同性愛というものがごく自然な生業であるということが、すとんと落ち着いた気がします。