注:ネタばれあり☆
「オブリビオン」感想
面白かったです。
常に予想を越えていく展開ばかりで、これからどうなるんだろう?という想像力を働かせながら観れました。謎が多く散らばっている為、一瞬たりとも目を離せない感じ。
そして、壮大な景観には圧倒!CGの使い方やバトルシップのデザインなどが良かった。近未来的でありながらも、登場人物の少なさと、何もない景観が世界観をリアルにしていました。あぁ、何もなくなった世界はこんなにも静寂なんだっていう感じが伝わってきましたし。
トムはやっぱり恰好いいですね。これまでの作品に比べたらアクションの派手さは少ないけど、姿のない敵との距離感や緊張感が良かったです。物語の展開が進むとともに、正義の元に謎に迫っていく感覚は好きです。
だからこそ、色々説明不足だったりしたのが勿体なかった!予想を越えた展開だった故、頭を整理する時間が必要だったのですが、ある程度の裏背景が描かれているだけで細かいことがほとんど分からなかったので観客任せにもとれました。ただ、裏を返せば、想像で物語はもっと奥深くて広いものにも変わるようにも思えたし、それはまぁ、私も「あそこはこういうことだったのかも」と後から考える楽しみにもなったのかな。
だけど、クライマックスは、あれでいいの?って・・・。「彼は僕だ」って語られたって、やっぱり意思疎通の場面が描かれていたわけでもないわけで・・・別人でしょう?としか思えません。少し残念。
DVDが出た時もう一回観たら、また違う角度で入り込んで観るのも面白いかなと思いました。
「華麗なるギャツビー」感想
素晴らしい作品でした。こういう映画は久々に観た気がします。
ギャツビーと言う人物の持つ不思議な魅力をディカプリオは素晴らしく演じきっていました。まさにハマり役!
一見、プライドの高いお金持ちの豪遊に思われた毎週の豪華な遊宴パーティーが開かれていた理由が、とても慎ましくて一途であることに驚きました。彼はある種において正しい人間ではなかったかもしれませんが、その生き様は何かこう、希望であったり誇り(信念)であったりを抱かせてくれる一筋の光の様な存在に私には感じられました。最初は疑惑の塊だった彼が、実は愛情深く、感情豊かで人間味溢れる姿を見せていくうち、無心のまま虜になってしまった気がします。だからこそもう少し、彼の現在に至るまでの経緯をもっと掘り下げて欲しかったこともなくはないです。
ニックの語り、目線であったのも良かったです。
実はニックが主役であって、ニックの中の主役がギャツビーであること・・・そこにニックとギャツビーの絆を感じたし、深い好奇心を持って作品にのめり込むことが出来たんじゃないかと思います。
後半のデイジーを見ていたら、なんだか結局彼女に踊らされてしまっていたんじゃないかと思える(もちろん悪意があるわけではなく)シーンが多々あり、幸せの形が交錯し合っていて、なんとも言えない憤りや空虚感を覚えました。多分きっと私自身がニックの気持ちになって、思わず取り乱すギャツビーの姿にやるせなさを抱いていたんじゃないかと思います。
全てが彼のせい?という終わり方は納得がいかなかったけれど、"唯一の友"ニックの綴った文字が真実であるということが、しっかり伝わるラストであり、彼の最期は"希望"の中でとじたハッピーエンドだったのかもしれませんね。
観終わった後に、すっかりディカプリオを賞賛する気持ちに。あの表情・・・ディカプリオにしか出来ません。