「猿の惑星 創世期(ジェネシス)」を観てきました。
最初の
「猿の惑星」を観て衝撃を受けてから大分経つけれど、今までもあのテイストの衝撃に勝るものはなかったかもしれません。決して好きなタイプの作品じゃなかったんですけど、あまりに強く印象付けられていたので誘惑に負けて今回も観てしまいました。
人間は「自分たちが生き物の中で一番賢くて一番偉い」と思ってはいけないって本当にそう思います。
それが人間の脆さと愚かさであって、戦争の根本になるんだと思います。
科学や技術が進行していく度に過去を振り返り古きに愛情を取り戻す時間って言うのが絶対に大切で、進むだけの未来に光はないんだってことをつくづく思い知らされます。
この作品では、人間の感情以上にシーザー(チンパンジー)の感情がより人間味溢れていて、表情もまるで人間そのものなのが印象的でした。観ている最中、人間に対してもチンパンジーに対しても「恐怖」を覚えました。
それは人間の「業の強さ」と「欲深さ」。チンパンジーの人間に対する「憎悪」のシーン。
人間に育てられ、人並みの愛情を知るシーザーが「憎悪」を抱きながらも無碍に「人を殺す」という手段を取らなかったところをみて、切なくて心が温まりました。彼は誰よりも頭のいい「戦士」だったと思います。
一匹の猿の驚異的な進化によって人間文明が滅びようとする事の起こりを描いた作品であり、ウィルと父、そしてウィルとシーザーの疑似親子・・・双方の父子の絆を描いたドラマティックな作品でもあって、単なるSF映画には留まらない強烈なインパクトを残してくれました。
とにかくCGには感嘆です。これほどまで感情表現が巧に描かれているとは。
まだ興奮がさめません。これまでの「猿の惑星」を拝見している人にとって、全く違う世界観を開拓してもらえる内容になってると思います^^
猿には効かない新型のウイルス感染によって人類が滅亡するまでの過程でしたが、この最後の最後でこれまでの伏線と繋がったことに気づかされた時のぞくっとした感覚はなんとも言えませんでした。