時間の流れが川の流れのように穏やかで、人の声が風のように優しくて、街の姿が森のように包み込むようでした。家具や植物やアクセントが懐かしさと絶妙な癒し空間を作りだしていて、近代的なものは何もないけれど、ユニークな街の住人と、飾らない街と、ありのままの自然を残した風景。街全体が友達のような気がして、いいなぁと心温まる作品でした。
映画が始まろうが始まらなかろうが、観客の意思とは全く関係なく、住人たちは今までもこれからも生活していくんだろうな。だけど、みんながみんな何かを秘めていて、何かを感じているから、普遍的な日常の中に不思議と変化も感じ取れました。
どう転んだって自分の人生だ。楽しくないはずがない。
もちろんそんなのは楽観的な考えだけど、なぜか妙に説得力がある…そこがすごい。もたいさんが神様なら、小林さんは神の使いのよう(笑)それもものすごく身近で、母のように手に届く存在。すてきな作品でした。