現金で買い物の時代は終わった? 決済の今
 

一昔前は買い物をするには現金決済が当たり前でしたが、ここ数年ですっかりクレジットカードや電子マネーでの決済が主流になってきました。ですが、電子マネーとクレジットカードの違いやそれぞれの特徴、利便性、どれを選んだら良いのか……それらについて悩んでいる人は多いでしょう。今回はそのような基礎的な疑問から最新の電子マネー、クレジットカード事情についてご紹介します。

 

1. 電子マネーって? クレジットカードって? そもそも何が違うの?
 

現在では電子マネーやクレジットカードの利用で、現金決済以外の選択肢が益々広がってきました。実際、券売機で切符を購入するよりも乗車の手続きがスムーズ、ポイントがたまる、ネットショッピングで簡単に決済できるなどそれらの利便性は高いです。ですが、実際には電子マネーって?クレジットカードとの違いは? こういった疑問に答えられる人は多くないでしょう。先ずは電子マネーとクレジットカードの基礎的なことから説明していきます。


1.1 日々の支払いをスムーズにする電子マネー
 

電子マネーとは、特定の企業、主に交通会社やIT企業が展開している独自の通貨です。利用できる場所はその電子マネーの加盟店に限られていますが、対象店舗で買い物をすると、現金での買い物よりも多くのポイントが付与されるといったメリットがあります。

 

電子マネーを利用するためには、手持ちの現金を『チャージ』と呼ばれる方法で電子マネーに変換する必要があります。チャージは電子マネーの取り扱い店舗や、店舗が設置している機械で行います。最近ではスマートフォンから行うことも可能になりました。オートチャージという、電子マネーの残高が減ってきたら自動でチャージするサービスも普及し、より電子マネーの利便性が高まってきました。

 

電子マネーの最大の特徴は、スムーズな支払いの実現というところにあります。電子マネーがあれば、わざわざ財布からお札や、小銭を出す必要もなく、十分な金額がチャージされていれば自動でその分だけを引き落としてくれます。財布に小銭が増えて煩わしい思いをすることもないですし、オートチャージを設定しておけば買い物前に銀行に立ち寄る必要もありません。


1.2 一人一枚は当たり前、クレジットカード

 

今や大学生でも当たり前にクレジットカードを持つ時代です。近頃は学食もクレジットカードで購入可能な食堂があるほど、クレジットカードは人々の生活のあらゆるところに浸透しています。


クレジットカードは決済会社が店舗から決済手数料を徴収し一時的に代金を立て替え、その後利用者の口座から利用金額を引き落とすというサービスで成り立っています。日本では勿論のこと、国外でも大半のお店で利用可能なのが特徴です。しかし、導入店舗は決済会社に手数料を支払う必要があるので、取り扱っている商品が少額の店舗では利用できない場合もあります。電子マネー同様現金は必要ありませんが、決済時にはカードを発行している店舗やそのグループ、コンビニを除いて、利用者のサイン、又は暗証番号の入力を求めるのが一般的です。

 

クレジットカードにも利用時にポイントが付与されるシステムが導入されています。クレジットカードの場合はポイントの還元率が高いものもあり、この還元率もカード選びをする上で重要です。溜まったポイントは金券への変更や買い物での割引、支払額への割り当て等に利用することができる為、現金決済よりもお得な場合が多いです。

 

一昔前であれば代金引換が主流だったネットショップも、現在では当たり前にクレジットカードの利用が可能となっています。それにより玄関先でのお金のやり取りや、代引き手数料を取られるといったことの煩わしさが解消されました。

 

2. 意外と知らない? 電子マネーにチャージするならクレジットから!
 

次は電子マネーとクレジットカードの関係性について説明していきます。


電子マネーとクレジットカードのどちらを使うべきかを悩んでいる人もいるかもしれませんが、結論から申し上げると両方とも利用する、というのが正解です。電子マネーの場合チャージを行わなければただのカード……厳密にはチャージをすることで人は電子マネーを″購入″しているのです。そしてクレジットカードの場合、商品を購入した際にその一部がポイントとして還元されます。つまり、電子マネーを利用する際にクレジットカードを用いれば、クレジットのポイント還元、そして電子マネーでの支払い時に発生するポイントの両方を獲得することができます。このように、両方のカードを使いこなすことでお得にポイントをためることができるのです。

 

2.1 クレジットカードから電子マネーにチャージを行なっても、ポイントは獲得できる
 

電子マネーとクレジットカードの相性は非常に良いです。ポイント還元率が高いクレジットカードを持っていれば、電子マネーをチャージする際により多くのポイントを獲得することができます。クレジットカードで電子マネーのチャージを行えば、わざわざ店舗のレジに並んでチャージする必要もなくなります。


クレジットカードでチャージされた電子マネーで決済を行えば、電子マネーにもポイントが加算されるので、両方のカードからポイントの二重取りが実現します。単に買い物を楽にする以上のメリットが存在するので、月、年間単位で見た時、現決金済と比較したら、その大きな違いに驚くこと間違いなしです。

 

クレジットカードの魅力の一つには、ここまで散々取り上げてきたポイント還元があります。しかし、ここに大きな落とし穴があるので注意しなければなりません。実は全てのクレジットカードにポイント還元機能が搭載されているわけではありません。カードを作る上でポイントを重視する際にはこの辺りをしっかりと調べて確認する必要があります。


ポイントを中心にここまで紹介してきましたが、中には決済時にポイントが加算されないケースもあります。その代表が、公共料金の支払いです。公共料金の支払いにはポイントが加算されませんが、クレジットカードと電子マネーを併用することでポイントを獲得することができます。クレジットカードから電子マネーに公共料金分の金額をチャージして決済すると、電子マネーで決済を行なった際にはポイントが加算されませんが、電子マネーをチャージした段階でクレジットカードのポイントが加算される仕組みです。このように、両者を組み合わせることで効率的にポイントを獲得することが可能なのです。

 

3. 複合型カード、セブンカードプラス

 

まだクレジットカードと電子マネーについて思い悩んでしまうという人にご紹介させて頂きたいのが、複合型カードです。まずはそのうちの一つ、『セブンカードプラス』についてご紹介します。セブンカードプラスはnanacoが無料発行しているカードで、なんとクレジットカードと電子マネーが一体になっているカードなのです。

クレジットカード機能と電子マネー機能が一体化されたことにより、セブンカードプラスにチャージを行うだけでポイントが付与されるようになりました。今まで電子マネーとクレジットカードで別々の場所に蓄積されていたポイントが、このカードを使えば一箇所に集約できるようになったのです。その上でクレジットカードとしてのポイント加算機能も生きているというのは非常に重要なことですね。

 

この他にもセブンカードプラスの魅力は満載です。セブン&アイ・ホールディングスが扱っているカードなので、毎月8のつく日にはイトーヨーカードーでの買い物が5%オフ、グループ対象店で利用するとポイントが最大3倍もたまります。コンビニをはじめ、対象グループが多く存在するので、非常に使いやすい複合型カードです。日頃買い物に使う店舗が展開しているカードということで、信頼もできますしね。


4. ポイント重視ならOrico Card THE POINT

 

二つ目にご紹介するのは『Orico Card THE POINT』(以下オリコカード ザ ポイント)です。このカードの魅力は支払いにおける選択肢の多さにあります。オリコカード ザ ポイントは、IDとQUIC pay両方での決済に対応しており、利用可能店舗が非常に多いです。クレジットカードでの決済には対応していないけれどIDなら……なんていう店舗でもオリコカード ザ ポイントなら安心ですね。


またポイントの還元率が高いのがこのカードの大きな特徴です。年会費永年無料にもかかわらず、常に1.0%以上の高還元率を誇っているというのですから、なかなかの驚きです。


その上入会後半年間はポイント還元率が2%にアップしているという太っ腹ぶり。高い買い物をする前や、コンスタントに買い物に出かける主婦の方にはオススメです。他にも、オリコモールでの買い物では通常の獲得ポイントに上乗せして、更に0.5%のポイントが加算されるそうです。最低交換金額も500円から利用可能なので、ポイントを重視する人には自信を持ってオススメできるカードです。

 

5. 終わりに
 

電子マネー、クレジットカードの概要やその利点について一通り紹介してきました。その大枠は掴めたのではないでしょうか。クレジット決済や、電子マネー決済の利点は勿論ポイントだけではありませんが、カード選びの際にはそれらを比較してみることをオススメいたします。