マスターアンドコマンダー 航海の楽しみは音楽
◆レンタルDVDにて鑑賞。
◆前半不覚にも,睡魔に襲われ,深き眠りの海の底に・・・。しかし,中盤以降俄然映画に引き込まれていく。
◆嵐の中,ひたすらアケロンを追い,海に落ちた部下を切り捨てなければならなかったその苦渋の決断力。
◆引き続く不幸を集団心理は,一人の士官のせいだと決めつけ,船内の規律が壊れそうになるのを,ぴしゃりと防いでいくその英断。しかし,心優しき士官は,信頼を失った状況に耐えきらず,自らの海に飛び込む。船の中という密室での信頼関係の重要性をひしと感じさせる。
◆そんなつらい航海の楽しみは音楽だ。船長のヴァイオリンと医師のチェロ。すばらしい2重奏は,時にそのまま映画のBGMへと広がり,時にはBGMから二人の演奏場面へと収束していく。巧みな音楽の使い方である。
◆先日,徳島県の板東にあるドイツ館へいった。第1次大戦後のドイツ人俘虜収容所があったところだ。収容所といっても,朝夕の点呼以外は自由に過ごして良いという,所長の考えで,「ドイツさん」と日本人とは人種を越えた友情で結ばれていく。収容者にプロのヴァイオリニストがいたことから,なんとオーケストラが編成され,第九の日本初演が行われている。
◆それたが,音楽とはやはり決して手放せないもののようだ。ついにフランス船アケロンを打ち負かした折,アケロンのデッキにも,ホルンと楽譜が落ちていた。音楽とは国を超えるものだ。
◆映画にさわやかさをもたらすのが,医師であり博物学者と少年士官(士官候補生)の友情である。マダガスカルでの子供のような二人の姿やマダガスカルの不思議な生き物が,映画に幅を与えている。
- ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- マスター・アンド・コマンダー
