梶芽衣子2本立て! 修羅雪姫&女囚さそり | 星空シアター

梶芽衣子2本立て! 修羅雪姫&女囚さそり

sasori ◇レンタル屋さんも,とんでもない2本立てを送ってくれたものだ。


◇梶芽衣子の2本立て。「修羅雪姫」と「女囚701号さそり」。藤田敏八と伊藤俊也。伊藤監督は第1回作品と銘打ってある。


◇「修羅雪姫」は,冒頭の雪の刺客シーンで始まり,その出生から,なぜ復習の「修羅」となるのかが前半でわかりやすく提示される。梶芽衣子演ずる「雪」のクールな美しさはもちろんんだが,「雪」の母親の復讐への執念がより恐ろしい。「雪」は復讐をするために生まれてきた子なのである。復讐を遂げさせるために,母親は誰とでもまぐわいをもった。相手は誰でもよく,復讐を遂げさせる子供を欲しいがために。これは,恐ろしい。よって「雪」の生きる目標は生まれながらに明白なのである。これが恐ろしい。


◇子供時代の厳しい修業,乞食村の描写やクライマックスの鹿鳴館での死闘と,飽きさせない娯楽作品となっている。雪の上の真っ赤な血をタランティーノがキルビルで引用したのはもう,有名な話。


◇「雪」の着物はいくつか着替えられ,いずれも梶芽衣子の着物姿は最高に美しい。


◇「女囚701号さそり」これまた,すばらしい傑作。今度は母の復讐でなく,自らが愛した男から裏切られた事への復讐。これまたすさまじい。輪姦されたままの格好で,黒と赤のローブだけをまとり,敵の男を警視庁前で見つけるや,そのローブをぱっと空中に放り投げ,裸同然のすがたで,出刃包丁で斬りつけていく。

女性は大切にしないと怖いです。


◇刑務所の中の描写もすばらしい。熱湯みそ汁をかけていびる女囚人に,逆にみそ汁と浴びせかけ大やけどを負わせるは,自分をねらったガラスを所長の目につきささせるは,その知恵と俊敏さが小気味よい。


◇両作品とも,梶芽衣子はつねにクールであり,笑顔は皆無だし,台詞も少ない。そこがなんともかっこいい。傷つけられたら,牙をむいてどこまでも復讐を遂げようとする。それは人の業である。泣き寝入りしたり,曖昧にすませようとする凡な自分にとって,あこがれであり代弁者であるのか,だから復讐映画は無くならない。

タイトル: 修羅雪姫