茶の味 癒されるほのぼのさ
◇すばらしき春野家のみなさまに癒されました。長男はじめの雨の中転校していく好きな子を追いかけるシーン。ジャンプするときの表情。まるで自分のようだと思った人も多いと思う。そして,転校生とのアイアイ傘。傘をバスの中に投げこむやさしさ。ああ,そんな時もあったなあってきっと思う。
◇浅野忠信演じるおじさんの「呪われた森」での話。思わず人に話したくなる。それほどおかしい。う○ちを頭にのせた血まみれの入れ墨者は,富豪刑事のやくざ顔の刑事さんだった。最近よく見る俳優さんだ。
◇末っ子の幸子の悩み。巨大な自分に見つめられていること。ほとんど台詞がない,彼女だが,その思いが見事に表現され,観る者に伝わるのは,この子の自然体と監督石井克人の力であろう。ひまわりが巨大化し,宇宙全体を包んでいくのは,「コンタクト」のオマージュか。この場面でCGとはこのようなファンタジックな場面であれば何ら違和感を感じないことに気付く。リアリティとしてCGを使うとしらけるが,このような可能性があるんだなあ。
◇我修院さんはいつもながらの怪演で笑わしてくれる。「山」や「どうしてあなたは三角定規なの」など異様な振りといい声。あの体の動きはアニメーターとして自ら動きを体現していくという職人の芸だったことが,お母さんとの振り付けの打ち合わせで分かってくる。単に奇異をてらっているのではないのである。孫の幸子との窓閉め合戦(?)。あれとて無意味な行為でなく,ラストの感動の4冊の画集へとつながる,アニメーターオジイの取材であったに違いない。
◇春のゆったりとした暖かさの中で癒されているそんな映画だ。

