28日後
◆レンタルDVDにて視聴。◆ゾンビものといっていいだろう。感染した者は,異常な凶暴性を発し,人を襲う。おそわれた者は血液と唾液から感染し,さらにまた人を襲う。
◆交通事故で昏睡していたジムはが目覚めると,ロンドンの町はもぬけの空である。ビッグベンの横を通るとき,ああ,ロンドンの町だとわかるようになっている。それにしても,どのように撮影したのであろうか,見事な無人状態は,恐ろしい終末感を観る者に与える。自分以外誰もいないことの恐怖。必死で叫ぶ言葉は「HELLO-」。
◆その後感染者に襲われつつも,仲間と出会い,絆を深めていく。黒人のセリーヌ。戦う女である。「感染した者は一瞬で殺せ」そう言い放つ。「それが生き延びていく道」だと。フランクとハンナ親子。ドイツ風の名前である。フランクは懐の深い優しい父親である。両親の死を確認したジムは,フランクに父の像を重ねていた。そういう意味では,まだ子供であったジム。そのジムが変容していくのが,この映画の肝になっている。
◆「感染の答えがここにある」とのラジオ放送を信じ,マンチェスターの先の軍隊の封鎖地域まで来るまで出かける。途中,トンネルの中でのスリリングなチェイス。ほっと一息するスーパーでの買い物。ちゃんとフランクはクレジットカードをレジに置いていく。紳士である。そして,美しいイギリスの緑の風景が描写され,アメリカ映画と一線を画す。

◆初め好意的であった軍隊は,突如牙をむく。「女は『未来』である。その女を渡せ」と迫る。ここで,我が家族セリーヌとハンナを救うべく,ジムの内なる戦闘性,凶暴性がむくむくと彼を変容させていく。まさに,ランボー状態で,1軍隊を一人で破滅に追い込む。
◆しかし,ついに腹を撃たれたジム。2つのエンディングが用意されている。ハッピーエンドとそうでない方。DVDではハッピーエンドが標準であり,劇場ではそうでない方が公開されたようだ。
◆私は劇場公開版を支持する。腹を撃たれたジムは,必死の救命行為の甲斐無く病院で死ぬ。ジムの死は,無意味な犠牲でなく,2人の女性を救った,誇り高い死なのでる。必ずや微笑みながら天上へ登っていったことであろう。ジム亡き後,セリーヌとハンナは「これからも生き続けていく」と決意し,銃を片手に真っ赤なドレスで,病院の廊下を光の中へ消えていく。この後ろ姿がまさに「未来」を表現しているのである。真っ暗なドアがゆっくり閉じて,物語の終わりを示す。見事なエンディングなのである。

タイトル: 28日後... 特別編