「長老ー!今日もお話しちょくれー!」




「…またきよったんかい、ちびっこ。」






どうもどうも、わしは蛍の村の長老。

かれこれもう1500年くらい生きとる。

正確に言えば、1506年と256日じゃ。

まあだまあだ、若い!

と言いたいところなのじゃが、どうも最近

体が重い。

めっきり羽を動かすことはなくなってしもうた。

最後にけつを光らせたのはいつになるかのう。



「今日はなんのはなしー?」



こうして夜になると、隣の家のちびっこ蛍が

遊びに来る。

わしはこの1500年のいろいろな出来事をこやつに話している。




「今日は昔話でもするかの。」


「わーい!」







わしら蛍の肩身もずいぶん狭くなった。


水が汚い。そんなところでどうやって生きたらいいのやら。



昔はよかったの。そうじゃな、1000年前くらいのことになるかのー。


まだヤング★ホタルだったわしを見て


ありわらの…なんじゃったかな、ぎょうへい?とかいうやつが

なにやら紙にかいとった。

あれは…あれじゃな、恋をしている男の目じゃったな。


当時「ホタル界の押尾学」と言われていたわしには分かったぞい。




べっぴんさんも似たようなことをしとったな。

紫だか赤だか、なんだか色みたいな名前のやつやら

おの…さんやら…

とにかく待遇はよかったのう。

仲間もたくさんおったしな。




それが、どんどん変わっていって、急速に川は汚くなりおった。

時に人間が人間同士で争ったりしとったな。

わしらの川には人間の死骸がたーくさん浮いとったな。

あんな状態じゃ、ヤれるもんもヤれないっちゅー話じゃき。



仲間たちはどんどん死んでいった。嗚呼、初恋のあの子。

けつがぷりっぷりだったのー。

妻や子供も先に死んでいってしもうてな、

もうわしもだめじゃと思ったんよ。




そしたら最近、川が綺麗になりはじめてな

こうしてまた仲間ができて村が落ち着いたということじゃ。

なんだか人間という生き物は忙しいのう。

わしらを観賞したり、住処を奪ったり、また生かさせたり。

あれかの、今人間界では

「ツンデレ」という言葉がはやってるらしーが、それかのう。




おい、ちびっこ蛍。聞いてるんか?



おやおや、こやつ寝とるよ。



じじいの長話は疲れたかの?ほっほっほ。

なんだかわしも眠くなってきたわい。

心なしか…

体も軽い。今なら久しぶりに飛べそうな気がしてくるき。





嗚呼、気持ちが良い夜じゃの------------------…………















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「む?朝?

長老スマン!寝ちゃったきー。

長老ー?長老ーーー??????

怒っちょるんか?長老ー。」





「朝からうるさいわよ。

蛍坊や、どうしたの?」



「おっかあ、長老がなあ、動かないんじゃき。

どげんしたと?」





「…っ長老………




蛍坊や、村のみんなを呼んできて」



「おっかあ?


はーい!」












その日の夜



「なあ、おっかあ

長老はどげんしたと?」



「長老はなー、星になったとよ。」



「星ってなあに?」



「星ってのはなあ、あれ。空に居るじゃろ?

私たちよりももっともっと輝いてる

ぴかぴかした光じゃき。」



「わあ!本当だ!

長老、あんなところまでとべたとね!すごいなあ!」



「長老はね、がんばったからね。

神様が特別につれていってくれたんじゃ。」



「もう話せんの?」



「話せんけど、いつも蛍坊やのこと見ててくれちょるよ。

蛍坊やが空を見上げればいつでも、

長老には会えるんじゃき。」



「そっかあ!

僕もいつか星になれるん?」




「なれるよ。

がんばってがんばって長老みたいに生きればなあ。」



「わかった!

僕も蛍界の押尾学になればいいんじゃきね!」




「ちょ…あんたそれなんね!!!!!!」























END