今回は5文型の話をしたいと思います。今回は第三回目(最終回)で「SVCとSVOCについて」です。

Sは主語
Vは動詞
0は目的語(直接目的語と間接目的語の二種類があります)
Cは補語

前回も書きましたが、この5文型を理解していないと英語が伸びません。
でも、食わず嫌いで、理解していないと、いつまでたっても英語がうまくならないケースもあります。
しかし、私は、「他の文法書にあるように完璧に正しい文法をつくる」ということはまずは必要ないと考えています。
こういう文型が動詞によってつくれたり、つくれなかったりするという大きな構造を知っていることが重要だと思っています。
そこで、完璧に5文型をつくれなくても実用的な手抜きのコツもお伝えしたいと思います。なので、きちんと理解したい人は参考書を読み直してくださいね。

今回はSVCとSVOCについてです。

まずは、SVCです。

これはなれてコツがわかってしまうとどうってことがないものですが、正直説明するのは意外に難しいです。

簡単に言うと

補語(C)とは、「主語が、何か、どういう状態かを説明するもの」というまあ、あやふやなものが一般的な定義です。
日本語で言うと、「~は~です」「~が~である」という意味の文章がSVC文型というわけです。

She is happy. などはその典型例です。

その1)基本的にbe動詞が来たら、SVCになる可能性があると仮定できます。ただし、進行形などもbe動詞を使うので、進行形でない場合のbe動詞です。(I am running はSVCではなく、SVです※ただし、一部に進行形や過去分詞をSVCとして説明する人もいます)

その2)他の動詞でも、be動詞(またはbecome)に置き換えると成立するもの

She looks happy とか She seems happyとかもSVCです。彼女は幸せそうに見える。ということですが、looksやseemsはbe動詞に置き換えてると、She is happyになり、意味が通ります。

Dream come true. はSVCですが、Dream is true. というだけでは正しいかどうかはわかりにくいです。なので、Dream become true とbecome を入れてみて成り立てば、SVCであることがわかるという感じです。

しばしば、S=(イコール)C になるものという説明がありますが、私はこの説明は混乱すると思います。
例えば、She is beautiful の時に、She = Beautiful と言われても、彼女と美しいというのはイコールではないし!と思うわけです。

では、SVCの拡張版であるSVOCというのはどういうものでしょうか?

例文としては

She makes me happy.

He call me Nancy

つまり、SVCに加えてOを加えられる動詞に使えるものです。

どんな文が例としてあるかというと

@@@@@@
SVOC文型がとれる動詞 引用 https://phrase-phrase.me/ja/keyword/svoc-noun-adjective

動詞+名詞+形容詞 の形を取る動詞の例
動詞(V)のあとに目的語である名詞(O)と目的格補語である形容詞(C)をとる動詞についてまとめます。

この構文では、OとCが主語と述語の関係になっていることに注意しましょう。

「OがCであるようにVする」タイプ
目的語(O)と目的格補語(C)と動詞(V)で「OがCであるようにVする」という意味になる動詞があります。たとえば

 He made me sad.(彼は私を悲しませた)
は、「he は me を sad するように made した」から「彼は私を悲しませた」という理解になります。このような構文をとれる動詞には次のようなものがあります。

consider O (to be) C(OをCの状態だと考える)
drive O C(OがCになるよう追いやる)
get O C(OをCの状態にする)
hold O C(OをCであるよう保つ)
keep O C(OをCであるよう保つ)
leave O C(OをCのままにしておく)
lay O C(OをCの状態に置く)
let O C(OをCの状態にしておく)
make O C(OをCにする)
render O C(OをCの状態にする)
set O C(OをCの状態にする)
think O (to be) C(OをCの状態だと思う)
turn O C(OをCにかえる)


「OをVした結果Cになる」タイプ
目的語(O)と目的格補語(C)と動詞(V)で「OをVした結果Cになる」という意味になる動詞があります。たとえば

 Please wash this car clean.(この車をきれいに洗って下さい)
は、「this car を wash した結果 clean になる」から「車をきれいにする」という理解になります。このような構文をとれる動詞には次のようなものがあります。

bake O C(Oを焼いてCの状態になる)
beat O C(Oを叩いてCの状態になる)
boil O C(OをゆでてCの状態になる)
burn O C(Oを焦がしてCの状態になる)
color O C(Oを着色してCの状態になる)
cut O C(Oを切ってCの状態になる)
dye O C(Oを染めてCの状態になる)
lick O C(Oを舐めてCの状態になる)
paint O C(Oを塗ってCの状態になる)
push O C(Oを押してCの状態になる)
wash O C(Oを洗ってCの状態になる)
wipe O C(Oを拭いてCの状態になる)

@@@@@

となります。

しかし、これらの文型をつくることができる動詞をすべて記憶することは重要ではないと思います。

このことから、それぞれの動詞がSVOCを取れるかどうかが判断できない時には、実用的には、どんな動詞でも意味が通るのであれば、無理やりSVOCで使ってしまう!ということです。
 
もちろん、これは文法的には間違いですが、構文の意志が明確なので、間違ってるけど、言おうとしている意志はわかるというものです。

これまで、有名な5文型についてコメントしてきましたが、これらに慣れる方法は、なんと言っても文型ごとの例文を英作文の問題をやってみることです。そうすると短期間で、それぞれの動詞が本当にその文型で使えうるかどうかを正確に記憶しなくても、自然に、その文型で使える動詞がわかってくるようになります。

会話で文法が重要だというのは、それぞれの動詞がどの文型に当てはまるかを正確に知っているかどうがの知識の問題ではなく、このような文章の構造を意識して話せるかどうかで、その人の英会話力の伸びが全く違ってくるからです。