こんにちは雨雨雨

 

今年のお盆休みはどこにも行かなかったので、3本ほど新作を見ることができました。「トランボ」、今作、「Xメン アポカリプス」(こちらはtomさんにお付合いね)。まだまだ見たいものがあるのにあっという間に日常に戻ってしまい残念な今日この頃ですひまわりひまわりひまわり

 

 

 

本日はその中からディズニー製作のこちらの作品をご紹介。

2016年公開のアメリカ映画。

 

親を失いジャングルで黒豹のパキーラ(ベン・キングズレー)と出会ったモーグリ(ニール・セティ)は彼により狼の夫婦アキーラ(ジャン・カルロ・エスポジート)とラクシャ(ルピタ・ニョンゴ)に託されます。

 

ジャングルの掟を守りながら狼の家族と幸せに暮らしていますが、その昔モーグリの親に顔を傷つけられた虎のシア・カーン(イドリス・エルバ)がジャングルに戻りモーグリを引き渡すように迫ります。

 

モーグリを人間の社会に戻す時だと判断したパギーラは彼を村へ連れて行こうとしますが…

 

 

 

ルドヤード・キプリングの名作童話の映画化です。主演のモーグリ以外はフルCGで描かれています。

 

今年の夏休み映画では最も楽しみにしていた作品の一つです。

理由の一つは「アイアンマン」シリーズのジョン・ファブロー監督がこの古典的名作をどのように料理しているか興味があったこと。

 

アメリカで大ヒットしていると聞いた時「何故今頃ジャングルブック?それも実写!!!???」と思いましたが…

 

 

結論から言うと…「CGの可能性と限界」を感じた作品ということでしょうか。

 

「アバター」の時はストーリーの違和感と「リアル」というよりはバーチャルリアリティーの中に入り込んだような感覚が今ひとつ好きになれませんでしたが、その意味では期待通りのジャングルの光景を作り出してくれていました。

 

動物たちの質感とリアルさは想像以上で、実写では難しいであろうジャングル育ちの少年の躍動感と野性味を体感させてくれました。

 

動物たちの動きも違和感なくスムーズで表情もよく演出できていたように思います。まぁ元々ペットと違って野生の動物は戦闘モード以外の表情の変化はあまりないので難しいとは思いますが、なかなか良い感じでしたね。

 

 

限界を感じたのは「視覚」は満足させられても「体感」は難しい、と言ったところ…でしょうか。

 

CGの視覚から得られる情報ではジャングルの熱気、匂い、湿度…それらがなかなか感じられません。

 

その昔の「地獄の黙示録」や「アフリカの女王」等で感じた肌に粘りつくような暑さと熱気、湿気。

その場に身を置いていないことが幸せに感じられるようなあの感覚がやはりCGから得られる情報では感じられないなぁと思いましたね。

皆様はいかがでしたでしょうか?

 

さて本題の方は…「アイアンマン」のファブローだし、アメリカでは大ヒットしたとのことでなので「アイアンマン」風にアレンジされているのかと思いましたが、意外に直球ドストライク。

 

モーグリと動物達に焦点を当ててジャングルに生きる人間の子供の成長をシンプルに描きます。

「アイアンマン」より「シェフ 三ッ星フードトラック始めました」を思い出しました。

ファブロー監督は子供の演出がうまいですね。今回もほとんど無名の子役を輝かせていました。

 

CGがメインなので、ブルーの背景で点々をつけての相手役のいない撮影だったと想像されますが、ニールくんよく頑張りましたね。

 

 

「シェフ…」は行き詰まったシェフを家族が支える話でしたが、今作は少年を支えるのは実力派俳優が声優を務めるCGの動物達。

 

今作でもう一つ楽しみにしていたのはきら星のごとくの声優さんたちのパフォーマンスです。

 

中でも楽しいのはおとぼけクマ、バルーのビル・マーレーとオランウータン、キング・ルーイのクリストファー・ウォーケン。

 

マーレーは相変わらず人を食ったような達者なコメディアンぶりですね。

クマまで彼に似て見えてくるのが不思議ですが。

 

今作の中では一番美味しい役どころです。歌も少々調子っ外れなのもなんだか彼らしくて笑っちゃいます。

 

 

ウォーケンは「ディア・ハンター」のイメージが強すぎますが、元々ミュージカル出身なので歌とダンスはお手の物。

おっと、ダンスはCGでしたね。

今作は出番は少ないですがさすがですね。

 

 

ただ…ファブロー監督、ミュージカルシーンがこなれてないのがご愛敬ですね。有名な歌をどうしても組み込みたかったのかな?

 

そして今作のわたくし的注目は育ての親、狼のラクシャを演じたルピタ・ニョンゴ嬢です。

 

「それでも夜は明ける」で鮮烈に登場してから注目していたのですが…

作品を選んでいるんでしょうか、なかなかお目にかかれませんねぇ。

 

「スター・ウォーズ フォースの覚醒」でも被り物だったし、今作でも声の出演。前作のパニック映画もイマイチだったし…

お声は味のある良いお声で、今作でも毅然とした愛情深い母オオカミを演じて印象的でした。早くお姿が見たいものです。

 

 

そして忘れてはいけないもうお一方、ファブロー組常連のスカ・ヨハですね。ほぼゲスト出演ですが、相変わらずのセクシー・ハスキーボイスを聞かせてくれます。

ファンの方はエンドロールもご覧下さい。嬉しいご褒美がありますよ。

 

 

夏休みももうわずか。興行的にはアニメに遅れを取っているようですが、ご家族で是非ご覧いただきたい作品ですね。

 

「ライオンキング」と同じようにシア・カーンにもちょっと歌ってもらいたかったなぁと思いながら★★★☆☆

 

 

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