足音が聴こえる部屋。、

レカルが静かに本を取りにやってきたのだ。
レカルは、森に出る以外は部屋で、あるいは自宅の図書室で本を読み、1日を過ごす。
今日もまた、静かに本を読んで過ごしていた。

「ん・・・?」

図書室の端に珍しい光景がみえた。
あの、本をめったに読まない、セイヤの姿があったのだ。

セイヤはただ静かに本を読んでいる(見ている?)。
レカルはその様子に思わず声をかけた。

「・・珍しいな・・雨でも降るんじゃないか・・?」
からかう感じで声をかけられ、セイヤはいつもどおり、僅かに反抗的に返事をした。
「なんだよ!オレだって、本ぐらい読むよ!」
セイヤはムキになりながらも、本から目を離そうとはしない。
レカルはその様子を本当に珍しがりながら、本を取りセイヤの傍を横切った。

ふと、セイヤの本をのぞきみたレカルは、何か不思議なものを感じた。
その本自体が、まるで本ではないような・・不思議なふいんきを出してる。

「・・セイヤ・・それは・・」
そう言いかけたレカルだったが、その言葉がセイヤに伝わる前にセイヤがその場を立ってしまった。
「コレ、借りるから!」
レカルは、静かに頷き、廊下へ出て行くセイヤの後ろ姿を眺めた。


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物語をさがしてるんだよ。まだ見つからないだけだ。大丈夫・・。
もう近くにいるんだから・・

ボクが迎えに行ってあげる。

一緒にさがそうね。


キミが瞳を閉じて感じて


その世界は、いつもそこにあるんだ




・・・・・幻の本の物語***************


砂水