私は気付いた後、死のうと思った。
死のうと思った。いや、「死んだと思った」のほうが正しい。
何故、こうなったのか私には分かる。私にしかわからない。あなたは私じゃないから、わかるはずない。私の中で閉じこもっていた子が何故突然にあんな行動に出るのか。周囲の状況から受け取った情報を、自分で確かめることなく確信した事実を適当な手段を選び、実行した結果であった。
記憶が消える。/と思った。/思ったのだ。
ただ、思い出したくなかっただけだった。この世に露わになるのが恐ろしかったんだ。
「やってしまった」二日酔いの、会社員みたいな感覚?
明確にあった確信が、抜き出されてしまったような感覚。
要するに、心の臓を抜かれてしまった。
気付いた時にはもう取り返しがつかなかったんだ。
私の裏で進んでいた話が、出来上がり、あんなくだらない大人に成長するくらいなら死んでやると心に誓った19歳。
そこから私は私でなく半分くらい死んだ状態で過去の記憶の中を駆け巡るのだった。
知らない人に監視されながらSEXでもしている。みたいな気分だった。
ここもこれもあれもどれも通ったことのあるような道。知っているような通り。あ!この人はよくあった人だな。
成長できない若さは私のまま。彼はそこで死んでいた。幼い私を抱きながら、死んでいた。
私みたいな子は他にもたくさんいた。
だからなんだと、今なら言えるのだが。言ってはならないようだ。
主人が違う子もいれば、同じ子も等しく同等に不釣り合いなどなく。公平に、存在していたのだ。
自己評価の甘さ、他者への依存。
そんな部分に塗られていたペンキが剥がれてしまっていて。ペンキというより、ブリキの中に閉じ込められていた魂が語る物語は、全て他者の作った後悔や憎しみで。
彼は彼で寂しい人だった。
そんな世界に閉じ込められてしまっては息が苦しくて。優しくなんてなれなくて。
楽しいと思っていたことをよく覚えている。
自由を知りすぎてしまった結果、ただルールのない私のようなものが出来上がってしまった。
謝りたかった。お母さんのお金を散財した上、リストカットをして知らないふりをする。あの時の私を許したくなかった。
仕事選びは失敗しているし、理由としては後悔を、人の役に立てたかった。と言えばよく人は説得できないと私の隠しきれない私をよく知っていた。
『なんとかして』「自分が助かるために人を助ける」というエゴ。
「絶対にしないで」「もう絶対に。」
こんな自分が憎くめない甘さに甘んじて周りの人達の成長まで蝕んでいく。
手遅れなんてことはないから。後悔しても仕方がないから新しい扉を開けないと。
もう昔には戻れないから。
成長しきれない私を回収して。
見つけたら明日のゴミに出して。
ゴミ箱から拾った自分の脚くらい食べられる図々しさはある。
大人の人に良い世界として提供している。
そんな風に私の心の中のオンボロのババアは思ったわけ。
「これって、私が悪いの?」
『だからお前が悪いんだよ。』
人生は甘くなく、辛く重い現実を受け止めるだけ無駄。他者はそこまで私に注目してはくれない。
ただただ現実逃避の頂点へと登り詰めようと努力しても、他者と丸かぶりの作られた世界じゃつまんないだろ。
これは人生初の挑戦を始めている私の日々の記録にすぎない。
『死ななかったから、後悔した。』
落ち込むとよく出てくる言葉。
ただ、自分と自分のすり合わせ方が下手くそなんだ。半分SNSの子。向こうとこっちが統合されるの。意地悪なおねーさんたちによって。私たち子供の行き場をなくした意地悪なおねーさん。
好かれたいって気持ちが、好きな自分を作るんだ。って口癖のように言ってた。
生き生きと笑顔で生きている人生に、後悔を生んだ。劣等感から立ち上がれなかったから。
最後の鞭打ちとして。
あの時の私を許してあげることにした。
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