午後9時。
ソフトクリームを食べている。なんだか食べたかった。
今日は、久し振りに朝から晴れて気温も上がったし♪
花数が減ってさびしい印象だったお店に新しいお花も入荷してきれいになったし♪
198円以上のお花は2割引だし♪
鉢もすべて2割引きになったし♪
・・私もいい気分でスタートした・・はずだった。
お店も混みだしてきたお昼頃、日傘をさしたご婦人が来店。
ご婦人「このテラコッタ(鉢)は180円でしょ!この花が入って全部で2割なのね!」と、私に声がかかった。
まぁ・・上から目線のタイプのお客様だ。
その鉢は580円の品で、中に見本として鉢に合う花を入れて展示していた。
しかし、他のお客様が動かしたらしく、180円の値段が書かれたスタンドのすぐ近くに置いてあった。
「申し訳ありません。まぎらわしいですね。こちらは鉢が580円で中のお花は見本になりますのでお花は158円になります。」とお詫びした。
ここまでは、こちらのまぎらわしい展示が悪いのだけど・・
見てしまった・・
ご婦人が鉢に貼り付けた値段のシールをペリっと素早くはがし、クシャっと丸めポケットに入れた。
!!
外の売り場は雨に晒されることが多いので、値段のシールななくなり値段が分からなくなるという事が多い。
こういう場合は、180円のスタンド近くにあったことをお客様に指摘された時は、売り場の責任者に確認を取り、そのお値段(180円)のまま売るしかない。
しかし、今回は明らかにお客様の不正だ。
こんな売値60円、98円・・せいぜい高くても500円台の花を売っている店。儲けだけを考えれば、はっきり言って少ない。そんな店から、いったいいくら、ごまかしたいんだ!
許せん!(`×´)
心の中で絶対に譲るものかと誓った。
180円にごまかすならまだしも、不正でごまかした180円をさらに2割引きさせようとしている。
「180円をさらに2割引」
・・なんだか、これがどうしても許せなくなった。
しかも矢継ぎ早に「これは!」「あれは!」と他のお客様がいる中で、花の値段を質問しだし、どれが2割引き対象かを上から目線で聞いてくる。
こちらを慌てさせて惑わす作戦だ!
198円以上の花のみ2割引だということを聞かれるたびに答えた。
何度も聞いてきた。
「158円の花を鉢と一緒に買うから2割引にしなさいよ!!・・ねえ!しなさいよ!」とまで、命令してきた。
むむむ・・もう絶対に許さん!
と、心の中で誓う。
「お客様、こちらは198円以上の花ではありませんので、2割引対象外(世界のナベアツ風にお願いします)でございます。」と、あくまで冷静に、氷の微笑でお応えした。
何度でも・・たとえ100回でも聞かれたら応えてやるわい。この声、つぶれても・・(妄想中)
笑顔で何度もご説明させていただいたが、「申し訳ございません」とは絶対に言わないぞ!と思った。
もうこの時点で、私の怒りは頂点に・・
「お客様、こちらの鉢のお値段のシールが貼られていたと思いますが、お持ちですか?」と聞いてしまった。
「知らないわよ!!」と言ってきたので「こちらはお値段がはがれてしまいましたが、580円のお品ですが、こちらから2割引となりますが、いかがいたしますか?」と言った。
賭けだった。
こういうお客様がいるのは知っている。このようにこちらが言うと「店側の表示がおかしいだろ!」とすごむ女性もいる。
そうなったら、上司を呼んで対処してもらうしかなかった。
しかし、ごちゃごちゃ言いながら「そうなの~。じゃあ買うわよ!」(上から目線)とお金を投げつけて、580円の鉢と割引対象外の158円の花を買っていった。
ふう・・・・。
良かった。やはり凄まれるのは怖い。なんとか上司を呼ばずに対処できて良かったが、こういうお客様は帰ってからも返品にきたり、再び話を蒸し返す場合があるので、報告。
なんとかこちら側のお値段で売ることができたが、シールをはがした瞬間の光景がなんとも気分が悪く、仕事から帰ってきても頭から離れなかった。
仕事が終わり、息子と剣道へ。
その帰りにソフトクリームを家族5個分、気前良く(自分で言う)買ってしまった。
あああ。夜、食べる魅惑のソフトクリーム。おいしい・・
ソフトクリームを食べた後、寝室で本を読んでいるPに今日の事を聞いてもらいたくなって聞いてもらった。
本を読むのをやめて、聞いてくれた。
早口で話して、部屋から出ようとするとPは「そうか・・。申し訳ございませんは言わなかったか。それでいいい。大事だよ。そういう事はたくさんあるな。ソフトクリームで忘れられたかい?」と言った。
・・確かに。
夜に食べちゃいけないけど、ソフトクリームを食べるとさっぱり忘れたような気がする。
さっぱり忘れられたから今日は夜、食べてもいいか。