小田和正 TOUR2005 大阪冬の陣 その4 「桂離宮参観記 2」 | 思い入れ★ホームシアター★日記

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わ~い。ついに我が家にホームシアターが・・
6.1ch 80インチスクリーン。
その驚きの臨場感!!近所の皆さんごめんなさい。m(_ _)m

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桂離宮の拝観は、その時間帯に許可された人たちが
集まって係の人の案内の元に行われる。
私が予約した時間帯は、大体、15人位いたかなあ。
所要時間は一時間程。
見学コースの詳しい説明は、宮内庁のHPを見ると
出ている。
ドイツの建築家ブルーノ・タウトは、ナチスの手から
逃れて日本に亡命したとき、この桂離宮を訪れ
深い感銘を受けた。という有名な話しがある。
何故、数多い日本庭園の中で、この庭園が外人である
タウトを引きつけたのだろうか?
また、加藤周一はその随筆「日本の庭」において
『単に見られるものではなく、その中で動き、生き、
考えることのできる庭・・(中略)・・唯一の宇宙である庭』
・・と桂離宮を絶賛している。
そんなことをかねてより、見聞きしていた私としては、
なんとしてもその場所に立って、先人の思いにほんの
少しでも近づければと思ったわけである。
・・で、実際に参観をしてみての感想。
とにかく美しい。
それも華美ではなく、質素で清廉とした美しさ。
あたりに我々以外の人間がいないと言うことも幸いして
いるけど、非常に落ち着いて気品のある庭であると思った。
そして、すべてに無駄のない配置。
桂離宮は、池のまわりにいくつかの茶室を配しているが、
そのどの位置に立っても完璧なまでに計算された景色が
広がる。
茶室の為の庭なのか。
庭の為の茶室なのか。
驚いた事に、その場にいない時は、他の茶室は、茶室と
してではなく、庭の中の一つの景色となってしまっている。
これもきっと計算された事なのだろう。
特に庭の中で一番高い位置にある賞花亭から見る茶室と
池の景色は素晴らしいものであり、時の流れを忘れさせる
場所であった。
ただ、やはり案内つきの参観というのは、どうしても時間に
追われてしまってつまらない。
しかも、茶室の屋外に立って景色を見たとしても屋内から
見たのとでは目線が違いすぎる。
同じ景色を見たとしてもその建築の真の主旨にはおよそ
及ばないものであると思う。
桂離宮は特に『月』を重要視した庭である。
茶席とまでは言わないが、座敷に座り、水面に映る月を
見ながらの鑑賞・・。
叶わぬ事ではあるが、是非見てみたいものである。