10月9日(日)
かつて、ペ・ヨンジュン、チャン・ドンゴン、イ・ビョンホンとともに”韓流四天王”などと呼ばれたウォン・ビン。徴兵による入隊と怪我による除隊を経て俳優に復帰。復帰第一作の「母なる証明」で一皮も二皮もむけた見事な演技を見せた彼の、復帰第二作(かな?)がこれ、「アジョシ」。何でも韓国では、昨年最大のヒット作だそうな。「母なる証明」は確かに、素晴らしい作品だった。よって、これも観ます。でも、韓国映画って結構当たり外れ大きいんだよね~。

韓国・ソウル。裏寂れたボロアパートの一室で質屋を営む青年・テシクには小さな友人がいた。隣の部屋にすむ少女・ソミ。ヤク中の母親と二人暮らしのソミは、「となりのアジョシ(おじさん)」とテシクを呼び、何かと理由をつけてはテシクの元を訪れる。学校にも家庭にも居場所のない彼女にとって、無口だけれどどことなく暖かさを感じさせるテシクは、まだ見ぬ父親のようでもあり、唯一の拠り所。そして、そんなソミをいつしかテシクも大切に思うようになっていた。ある日、金に困ったソミの母親は、取引の現場から麻薬をくすね,ソミと一緒に組織に拉致されてしまう。その麻薬が質屋に隠されていたことから、グルではないかと疑われたテシクを組織の殺し屋が襲う。しかし、テシクは一撃の下に殺し屋を瞬殺・・・。実はテシクは軍の特殊工作員として数々の秘密任務を実行してきた凄腕の戦闘員だったのだ。妊娠中の恋人を殺害されたショックで任務を離れ、場末の質屋に身を落としていたのだ。この世に生を受けることなく死んでいった自分の子供の姿をソミに重ね合わせるテシクは、拉致されたソミを取り返そうと動き出す。そんな時、麻薬密売組織と臓器売買グループの抗争が勃発、悪逆非道な犯罪グループの魔の手はソミと、テシク自身にも伸びてくる。果たして、テシクはソミを救い出すことができるのか・・・
ストーリー的には「レオン」と「タクシードライバー」を足して二で割ったような話で、日本ではちょっと恥ずかしくって新作映画としてはなかなか撮りづらい感じかもしれませんが、そこを臆面もなく堂々とやってしまうところが韓国映画のすごさ。北野映画っぽいバイオレンスシーンも、もうお手のものって感じで、ちゃんとしっかり見せてくれます。泣かせのポイントもきっちり押さえてあります。「母なる証明」のようなおもーいテーマ性はなく、悪く言えば薄っぺらい話ではありますが、素直に楽しめるアクションバイオレンス映画でした。
でもでも、この映画の見所は何と言ってもやっぱりウォン・ビンです。ウォン・ビンといえば、短髪の好青年ってイメージです。「母なる証明」で演じた知恵遅れの青年もその延長線上にありました。しかし、今回はロン毛です。全くイメージが違ってました。見た目だけでなく、暗い過去を背負って都会の片隅にうずくまるようにして生きている感じがなかなかに見事です。すっかり演技派俳優になっちゃいましたね。田中麗奈の子供時代みたいなソミ役の女の子も名演でした。
★★★☆☆(ホシ3つ)