これまでの記事。
※今回の記事は、今後イタリア旅行に行く人に是非読んでほしいです。
私と母は、ローマからフィレンツェへ向かう為に
長距離列車に乗った。
そこで予期せぬトラブル発生。
結論からいうと、財布をすられたのです。
クレジットカードと○万入った財布を。
結構な大きなお金だったので、ショッキングな出来ことだった。
ここからは、今後イタリア旅行に行かれる方が
同じ体験をされないように、書きます!
ローマからの長距離列車では、盗難事件が多発しているそう。
みなさん、気をつけてください!
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【経緯】
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まず、私たちはスーツケースをころころ引きずりながら、ローマ発フィレンツェ行きの電車にのった。
荷物置き場はすでにいっぱいになっていて、
母のスーツケースをどこに置こうか迷っていた。
すると、中学生ぐらいの女の子2人が
「ここだったら荷物をおけるよ」と教えてくれたり、
近くの席に座っていたおじさんが
母の荷物を置くのを手伝ってくれた。
母はサンキューサンキューとお礼を言い
席に座ろうとした瞬間、
肩掛けバックが軽いことに気づいた。
「財布がない!!!」
母が叫んだ時には、時すでに遅し。
電車の扉は閉まり、電車はフィレンツェに向けて出発してしまった。
私もそうだけど、
母も生まれて初めての盗難。
顔面蒼白で震えながら
「財布がない!財布がない!!」
と叫び続けていたので、
ちょっと遠くにいた私も母の異変に気づいた。
私「どうしたの?何すられたの?」
と聞いても、母は混乱していて、言葉が思うように出てこない。
母「。。。えっと。。。。財布と手帳。」
私「財布にはいくら入れてた?」
母「・・・○万。クレジットカードも入れてた」
私「結構大きなお金だね。。。あっ!!パスポートは無事?」
母「内ポケットに入れてたけど。。。あっ!!内ポケットのチャックが壊れてる。。。」
内ポケットは壊されていた。
が、不幸中の幸い。
チャックが壊れて開けられなかったらしく、パスポートは無事だった。
とりあえず、パスポートだけでも無事でよかった。
でも、その後も母は取り乱してしまって、
「犯人はこの電車にいるかもしれない!!私探す!!」
と言いだし、涙目でわーわー言っていた。
こんな状況、私も初めてだったし
怖くてドキドキしてたけど、
「犯人は財布を持って、電車が発車する前に降りて、今頃ローマの駅を走っているだろう。
そしてたぶん、犯人はあの女の子たちだったんだろうな。」と思った。
人って記憶する時、音で覚えるのが得意な人、書くなど身体で覚えるのが得意な人など、
それぞれ得意な記憶方法って違うと思うけど、
私は映像で覚えるのが得意なタイプらしい。
犯人だと推定される女の子を
ホント一瞬しか見てないけど、映像で覚えていた。
背は150㎝ぐらいで、黒髪のカーリーヘアで
中東系のぱっちり二重で、ピンクのジャンパー着てる中学生ぐらいの子が
「ここだったら荷物をおけるよ」
と言っているクリアな映像が脳裏に浮かんできて、背筋が寒くなった。
確かにあの子達、ずっと私たちの後をついてきてた。
そして、いつもは盗難防止のために、
母はコートの下に斜め掛けバックをかけていたけど、
その時は電車の写真をとるために、コートの上にバックをかけなおしていた。
電車の通路は狭く、私は母と離れた所にいて、
実際目撃してないから、あくまで私の想像だけど、
母は荷物を席の下に置く時に、作業の邪魔にならないように、
たぶん背中側にバックを斜め掛けしてたんだろうな。
母が太ったおじさんに荷物を置くのを手伝ってもらっている隙に、
さっとバックのチャックを開けて、女の子達は逃げて行ったんだろうな。
そんな記憶をたどって無言の私
ガタガタ震えている母。
電車が発車しているにも関わらず
立ちすくんでいる私たちに異変を感じた車掌さんが
「どうしました?」と英語で話しかけてきた。
私「母が誰かに財布と手帳を盗まれました。
今彼女は混乱していて、この電車の中に犯人がいると思っていて、探したいと言っています」
車掌さん「たぶんこの電車の中にはいないでしょう。今ごろローマの駅を走って逃げていると思います。」
私「私もそう思います。でも彼女の気がおさまるまで、電車の中を探してもいいですか?」
車掌さん「解りました。犯人の心当たりはありますか。」
私「たぶんですが、中学生ぐらいの黒髪でカーリーヘアでピンクのジャンパーを着た女の子2人組みだと思います。」
車掌さん「解りました。そのような人をみかけたら、報告します。フィレンツェについたら、私と取り調べ室にいきましょう。」
と言って、車掌さんと別れた。
その後、
母は誰が犯人か分からないし、
私の一瞬の映像記憶しか手がかりがない中、
電車の先から先まで、犯人を探してまわった。
でもその女の子達は、電車の中にはいなかった。
ドアが閉まる直前まで電車の中にいたのに、
今電車に乗ってないということは、
やっぱり彼女達が犯人だったんだな。と思った。
それからフィレンツェに着くまでの数時間。
とても長く感じた。
フィレンツェに到着。
車掌さんにある部屋につれていかれた。
事情を説明したところ
毎日同じような被害が多発しているのだろう。
またかという態度で
「ここは駅で、私たちは他の業務があるから、
フィレンツェの警察署に事情説明をし、被害届けを出しなさい」
ととても冷たい対応をされた。
もう夜だったし、
この大荷物でフィレンツェをうろうろするのは危ないと思ったので、
警察署の場所を教えてもらい、一旦ホテルに向かった。
ホテルに着いて、荷物を置いた瞬間、
ほっとした。
そして、何をすべきか考えた。
この夜中、警察署に行っても
たぶん財布は戻ってこないし、
そもそも危ない。
とりいそぎクレジットカードが使用されていないか確認し、
使用停止をしよう!!
でも気が動転していたからだろう。
母が何のクレジットカードを持っていたか
記憶があいまいだったため、実家の父に国際電話をして聞いた。
すられた金額を伝えるとビックリしちゃうと思ったので、
そこはあいまいに伝えながら事情を説明し、
母の財布のクレジットカードが何だったか聞き出した。
それから、クレジットカード会社に電話をし事情を説明した。
確認してもらったところ、
幸い、クレジットの使用履歴はなく、
すぐに使用停止の処理をしてくれた。
よかった。。。
そして警察署に行き、同じ説明をして
全く効力を発揮しなそうな、被害届の紙切れをもらって対応終了。
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【他の事例と対策】
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イタリアではこういった軽犯罪が多いらしく、旅行中、
日本人旅行者から同じような被害にあったという話を聞いた。
例:
電車のドアが閉まる直前にすられた。
バスに乗っていたら、集団のヒッピーに体を押さえつけられて動けなくされ、すられた。
基本、観光スポットがある場所での乗り物で
中東系の女性ヒッピー集団にすられることが多いらしい。
対策としては、コートの下にバックを入れる。
パスポートは首から下げて、服の下に入れる。
観光スポットの乗り物に乗る時は、細心の注意を払う。
中東系ヒッピーぽい人がいたら、距離をおく。
子供だからと油断しない。
以後きをつけよう。
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【学び】
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事態が落ち着いた後l、すっかりしょげてしまった母が
「楽しい旅行中なのに、お母さんが不注意なばっかりに、怖い思いさせてごめんね」
と言っていたけど、
私は、このトラブル、ある意味起きてよかったかもしれないと思った。
というのも、
ここ最近は、海外旅行に悪い意味で慣れてしまって
前みたいに警戒心とか持たずに旅してた。
私、無防備だった。
だから、
「最近、海外旅行を甘くみていたから、かえってよかった。こんなふわふわした状態で今後海外に行ったら、もっと怖い思いをすることになったかもしれないし。それを防ぐきっかけになったのなら、○万円もすごく安い授業料だったよ。」
と言った。
そしたら、母は
「そう言ってもらえて、救われたわ。ありがと。」
と言い、それまでこわばっていた表情がちょっと柔らかくなった。
失敗しても、次回同じことを繰り返さなければ学びになる。
それって失敗じゃなくて、経験になるじゃん!
と思った。
それから母に
「かなちゃんがいてくれて、本当によかった。すごく頼りになったよ。
これなら、どこでもやっていけるよ。」
と言われた。嬉しかった。
何かトラブルが発生した時でも、
私って結構冷静に対応できるんだぁって
変な自信にもつながった。
マイナスもプラスに変換すれば、
無駄なことなんて、世の中に一つもないんだな。
そんなことを学んだトラブルでした。