父はオペラが大好き。


高校まで私は実家ぐらしだった。
実は私、高校まで、目覚ましテレビを見たことがなかった。よって上京するまで、高島彩も知らなかった(笑)


なぜなら、
サメカワ家の朝はクラシックから始まったから。朝食はクラシックを聞きながら食べるのだ(笑)



それを習慣づけていたほど、クラシックLOVEな父。


そんな父は、オペラを見る為にしょっちゅう東京にくる。


今週も然り。


土曜の夜、父にご飯を食べようと誘われた。
前から父に紹介したかった、クラシックやオペラのアリアなど生演奏聞きながらディナーできるお店があったので、これも良い機会と思い予約した。


すると出演者のオペラ歌手の中に、数年前地元のオペラに出演していた女性がいた。
うちの父はもう10年ぐらい前の話なのに、そのオペラ歌手を覚えていて


父:「私の覚え違いかもしれませんが、もしかして以前・・・」

と話しかけた。
すると・・・


「ええ。以前、そこのトゥーランドットに出演してましたよ!」
とのこと。


父は大興奮。
喜びおどけて、よく飲み、よく笑い、上機嫌だった。父が楽しんでくれて、よかった。



ただ・・・
父は演奏中、ちょいちょいいらぬ解説と回想をはさんで、私を困らせた。


例えば、気持ちよく音楽を聞いている私の隣で
「この曲は誰々が作曲した何年代の曲で、なんとかって映画にも使われて・・・(以下、映画の内容にも話が広がっていく)」とか


「この曲は最近どこどこのオペラで聞いて、よかったんだよ。その出演したなんとか役のなんとかって歌手が・・・(以下、回想とその感想に続く)」とか。



静かに音楽聞きたいのに、いちいちウルサイ(笑)


ただ20歳を過ぎたぐらいから、そういう父をチャーミングに思えるようになった(笑)


目をキラキラさせて、自分の好きな事をアツく語る父。
空気を読まず、ばく進している父。
人の話を聞かず、しゃべり続ける父。


しょうがないけど、可愛らしく見えてきた。

これは、別に上から目線でもなんでもなく、
「絶対的存在」だった親を
「一人の人間」としてみるようになったから。


引き続き、親には感謝もしているし尊敬もしている。
ただ人間だから弱さや欠点ももちろんあるって分かってから、それをひっくるめて好きだし、そんな部分も認められるようになった。



教育という役目も終わった親に、早く親孝行しなきゃ。


来月は父の日と結婚記念日。
実は密かにオペラ好きな父と母へ計画をねっている。