8月17日 5日の続き。
しかし、9合目からのがれ場がキツかった。
道崩れるし(ていうか、道なのか!?)、
下見ると崖だし、
ロープ使って登んの・・・汗。
落ちたら死。
死と隣合わせ・・・(←オーバー!?)
そんなこんなで転びながら、すべりながら、なんとか頂上へ。
絶景。
パノラマ。
雲海。
他にもたくさんの登山者達が頂上にいた。
早稲田大学の山岳部の集団だろうか。
肩を組み、早稲田の校歌を熱唱しているかと思えば、
近くで「バンザーイ!バンザーイ!!バンザーイ!!!」
と手をふりあげている男女3人。
2日間も偶然同じキャンプ場に泊まった、自転車で島を移動している大学生のお兄ちゃん4人組もいた。
助け合いながら登っていた、ほほえましい若いカップルもいた。
山道ですれ違ってあいさつしたおじさん。
偶然、近所に住んでいる人と出会ったり、
山を登りながらいろんな人と出会った。
こんなささいな出会いも面白い。
山頂で食べるおにぎりがとてもおいしかった。
オレンジもおいしい。
幸せ。
我慢してよかった。
頑張った、私!
後下りだけだし、もう登山を終えた気でいたさめこ。
しかし、この後地獄が待っていた。
・・・・さっきの崖降りるんだよね!?(汗)
ぎゃ~!ロープにしがみついたまま、動けない。
足は疲労でガクガク。
絶景すぎる景色に恐怖でガクガク。
崩れ落ちる岩に心も体もガクガクブルブル。
なのに父、母、弟はケロっとしたもので、ひょいひょい降りていく。
母なんて、つかまっていた木の枝が折れて顔から地面に落ちているのに爆笑してるし。
・・・タフだ。
そうです、私完全にお荷物です!!
父や母、弟はこんなお荷物な私をたくさんはげましてくれ、気をつかってくれた。
ホント申し訳なかった。
荷物も全部持ってくれて、私は何も持ってないのに、申し訳ない。
ありがとうアンドごめんねです。
申し訳なさと情けなさで泣きそうだった。
そんな時
父:「3:20のフェリーに乗って、今日中に礼文島に行きたい。
これが今日最終のフェリーだから、後2時間で下山したい。」
と無茶な事を言い出した。
その為、
母:「がんばれーーーー!!×100」
プラス
父:「急げーーーーーー!!あと○分だ!!」
というかけ声まで加わった。
体力的限界に加え、精神的プレッシャー。
足がもう動かず、ノロノロな私にしびれを切らした父は
「俺が先に降りて、テントをかたづけて荷造り終わらせておくから、ゆっくりおりてきな。」
といい、さーと降りていってしまった。
続いて母も
「私もお父さんを手伝ってくる。」
と言い残しささーっと降りていってしまった。
残された私と弟。
二人でもくもくと下山。
「痛い!つらい!怖いーー!」
とむくれる私を、弟は根気よく励ましてくれた。
拝啓、弟どの。
あの節はどうもありがとうございました!!
ブログにて、改めてお礼を言います!!
父が最低でも車で出発すると宣言した時間は2:50。
ゴールは3合目の登山口。
制限時間は刻々と迫っていた。
次第に下るスピードも上げるも、まだ5合目が見えない。
残り時間20分。
やっと5合目。
そこで弟が一言。
「この20分頑張れるか頑張れないかは大きな違いだよ。」
まるで、この20分頑張れないヤツは、人生においてどんなことも頑張れないヤツだと言われている気がして必死に走った。
やっと4合目に到着するも、
残り時間10分。
私と弟は最後の力を振り絞り、山道をダッシュ。
足は棒。
呼吸は荒い。
まめは痛い。
もう気力だけで走った。
登山口の3合目が見えた時は泣きそうだった。
2:51到着。
ギリ制限時間に間に合った。
半泣き。
父と母は車に乗ってスタンバイして待っていた。
私たちの到着と共に出発。
「うちら頑張ったね(涙)!!」
弟との感動もIN車。
ゆっくり感動している時間もない。
父は父で、ものすごいスピードでとばすし。
トラックにぶつかりそうになるし。
死にそうになりながら、ホントにダッシュで港に着き、チケットを購入し、乗り込んだ。
ふ~・・・・・・・・。間に合った・・・。
船に乗った瞬間、
さすがの変人父、超人母、鉄人弟もぐったり。
休息所でバッタリ就寝し、ピクリとも動かなかった。
私はその間、さっきまで頂上にいた利尻富士をフェリーから眺めていた。
さっきは雲ひとつなくいい天気だったのに、いつの間にか大きな雲に覆われていた。
私たちはホントラッキーだったな。
短い滞在だったけど、離れるのがなんだか寂しくて、切なくなった。
渡航すること40分。
花の島・礼文島到着です!!!