新型コロナ肺炎の影響がまだまだ大きいですね。

在宅勤務など、働き方の見直しがより重要になってきていると感じています。

 

今日は、働き方の比較をしたいと思います。

「裁量労働制」と「変形時間労働制」についてみてみましょう。

 

●そもそもの労働基準は?

皆さんご存じの、1日に8時間まで、1週間で40時間まで。

1日8時間未満の場合は45分以上の休憩、8時間以上なら1時間の休憩が必要。

これを超えて働く場合は「36協定」を会社と労働者が結んでいないとだめ。

 

となっています。つまり基本的には週5日勤務の週休2日制としてくださいということですね。

となると1年で約52週なので104日の休みは必ず与えてください。

ということになっています。

 

ということは、祝日や大型連休(お盆や年末年始など)を考えれば、もっとあるはず。

ですので、正直「年間休日105日」のように謳っている会社は、だいぶブラック臭がしていると判断しています。

祝日も出勤で、お盆や年末年始がない可能性がありますからね。

 

それか、祝日やお盆年末年始は休みにして、そこで休みにした数だけ土曜日が出勤になっている会社も多いかもしれません。

 

●変形時間労働制

これは、決められた期間(1年とか1か月とか)において、1週間平均が40時間になれば、時間外は払わなくていいって制度です。

 

上記の祝日やお盆などを休みにした分、土曜出勤にした場合は、本来であれば

週40時間を超えるため、その週は時間外手当を出さなくてはいけません。

 

ところが、ここで1年間の期間で見た変形時間労働制とすると、年間休日104日さえ満たしていれば平均で週に40時間となるので

1週間で40時間以上働いた週があっても時間外を計算しなくてもよい、ということになります。

 

ただし、これはあくまでも1週間の平均を見た時の話です。

1日でみて8時間を超える労働をした場合には、その分は時間外を計算する必要が出てきます。

 

●裁量労働制

こちらは、ざっくり言えば、「出勤した日は契約しているみなし労働時間働いたものとする。」ですので

契約した時間が「8時間」の場合、1日にどれだけ働こうが「8時間」となるので、1日でみて時間外が発生することがなくなります。

その代わり、週40時間までは残っていますので、週に6日以上働く場合は、その分は時間外手当が発生することになります。

 

●裁量労働制と変形時間労働制の合わせ技

上記で述べた通り、週に40時間を超えた残業代を計算しないようにするには、変形時間労働制を採用し、

1日に8時間を超えた残業代を計算しないようにするには裁量労働制を採用すればいいとなります。

 

そう、会社にしてみればこの合わせ技を使えば、休日出勤して振休をとらないといった例外が発生しない限り

「定額働かせ放題」が実現するというわけですね。

 

・・・会社経営の皆様。おそらく自分でも調べて同じように考えた人もいるでしょう。

残念でございます。

このような「定額働かせ放題」は一応「できない」ものとされています。

確認したのは、東京労働基準監督署の出している「専門業務型裁量労働制の適正な導入のために」

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/000501876.pdf)(2020/04/28 確認済)において

「また、裁量労働制のみなし労働時間制度は、各日の労働時間にとらわれずに労働時間を算定するものであり、

変形労働時間制との重複には、なじまないものです。」

と記載されています。

この内容をもとに別の県の労基署にて確認したところ、当初は「併用可能」と返事がありましたが、調べてもらうよう伝えたところ

「併用不可でした」と返事をいただきましたので、ほぼほぼ併用して使うことはできないでしょう。

 

●もしも併用している会社があれば・・・

上記よりどちらかの制度しか利用ができませんから、労働者と相談し、どちらを利用するのか決めましょう。

そうなると、おそらくですがひずみが生まれて、時間外が発生するようになると思います。

「国の制度」ですから、きちんと支払うようにしてくださいね。

 

また、労働者の方は制度が変更になった場合、過去2年間分ですかね、

その制度で計算しなおした時間外を請求できる可能性があります。

あまり表立って請求すると会社と軋轢が生まれるかもしれないので難しいかもしれないですが

権利であると思いますので請求してみるの良いと思います。

 

●最後に

いかがでしたでしょうか?

今より働き方に変革がおきています。

自分はどういう契約の元働いているのか、正しく処理がされているのか、見直してみてはいかがでしょうか。

特に裁量労働制はまだわかりにくい部分があり、公式のHPを見ても、ざっくりとしかなく、

適用できる職業についてだけとても詳しく書かれているようです。

会社の関係者もおそらく間違った解釈をしている人もいるでしょう。

私の考え方も、ずれていることがあるかもしれません。

「あれ?なんかおかしいな?」となったら労基署に相談や会社の関係部署に相談、担当弁護士がいれば、弁護士に相談もいいと思います。

 

会社にとっても労働者にとっても、ルールを守って働きやすい環境が増えていくといいですね。