入院する病棟階のナースステーションへ着き、受付の方へ声をかけました。


近くのソファーに腰掛けて待っていると、入院計画書等説明を受け、担当の看護師さんや薬剤師さんからも、順番にお話がありました。


一通り今回の入院のことや、普段飲んでるお薬のことなどの確認でした。


「何かご質問はありますか?」


「私が付き添うことはできませんか?娘一人なのはとても心配で…。」


「病院のきまりで、面会時間は15時から、お一人30分ですので、それまでは一度病棟外に出てお待ちいただいて、ちょうど検査が終わるころにお会いになれると思いますので、ご連絡しますね。」


というようなことを言われました。


確かに他の方もいらっしゃるし、

きまりなのはわかる。

ただ、娘はまだ16歳、半分大人で半分子供。

不安もあるだろうし、何もできないけれどそばにいられたら、と思いました。


「…わかりました。」


と娘も主人もいたので引き下がりました。


娘のお部屋は四人部屋、お一人しかいらっしゃらなかったので、実質二人部屋の窓側。

いつも乗っている電車が見えて、景色がとてもよいお部屋です。

色々娘グッズをセットして、


「じゃあ、後で来るね!」

と、一度私もお部屋を出ました。




エレベーターを降りながら、一人にしてごめんね、と涙が溢れました。


 

ふと、

娘がぬいぐるみをひとつも持ってきていなかったことに気が付きました。

おうちではうさぎのぬいぐるみを3つも並べて寝ていて、赤ちゃんの頃から仲良しで、ボロボロなくまちゃんもサイドテーブルにいます。


殺風景な病室、何か可愛いものを準備しておこう!

そんなことを閃いた母は行動あるのみ。

発売したばかりのちいかわグッズと、娘が探していたガチャガチャの旅へ出発しました。

(娘の検査が午後なのがわかっていたので、その時間には病院へ戻っていたら安心だと思ったのです。)


お昼頃看護師さんから電話がかかってきて、まだ検査時間ではないはずなのに、とハラハラしつつ電話に出ると、検査の承諾書がないとのことで、こちらがないと検査ができないのでお持ちですか?とのことでした。


朝必要なものは全部確認されて、後のものは患者さんがお持ちいただければ大丈夫なので、と返却されました。


どうやらその中にあったもののようで、テレワークの主人が持ち帰っていました。


急いで届ける主人と、何にも持っていないけれど不安で、結局ちいかわグッズを買ってすぐに病院へ戻る私でした。


しばらくして、娘の検査が終わり、病棟に戻ってくるとご連絡いただいたのて、病棟階のソファーで待ちました。少し時間がかかり、


「お待たせしてすみません。もう少しだと思うのですが。」


と、受付の方にも気にかけていただき


「全然大丈夫です。」


と、伝えると


「ご心配ですよね。看護師長と相談しまして、今日はこの後お時間は気にせずにお付き添いいただいて大丈夫と許可がでましたので、ご負担にならない範囲でお嬢様のそばにいて差し上げてください。」


!!!なんという神対応!!!


「ありがとうございます。」


再び涙でした。


そのうち、先程まで歩いていた娘がベッドに横になり、エレベーターから出てきました。当たり前ですが、入院患者さんに見えて、不思議な気持ちでした。


「よく頑張ったね。気持ち悪くない?痛む?」


「ううん、大丈夫。」


少しホッとして、お部屋へ向かいました。