埼玉県から出身の青森に引っ越してきて早2か月経つ。そこで色々青森県をドライブするうちに、再確認できたのだがやたらラーメン屋が多い。これでは、ニュースに出ていたラーメン屋がつぶれているというのも無理ない話だと思った。

● 「1000円の壁」が課題
2024年に発生した「ラーメン店」経営事業者の倒産は、初の年間100件台に到達する可能性が出てきたというが、実際はもっと多いのではないか。原材料高騰が直撃し、「ラーメン原価」は2年前から1割増の試算で、豚肉や背脂は、枝肉ベースで前年比2割近く上昇した。

「1000円の壁」が課題とされるラーメン業界では、他業界に比べて値上げが難しい特有の事情も抱えているとのこと。

いや、ラーメン店だけではなくて飲食店はよくつぶれている。母が言っていたが、『気になるお店を見つけてそのうち行こうと思っていても、次の機会に訪れると別のお店に変わっている。つぶれる前に早めに興味のあるお店には足を運んでおこう』と思うようになったという。

そんな状況のなかで元プロレスラー川田利明の書いた本を元に記事にしている「俺はベンツを3台、ラーメン屋のスープに溶かした」という現代ビジネスの内容が読ませてくれる。

● 資金だけではなく、頭もショート
川田利明は、「旨いラーメンを食わせる」というのは当たり前の発想だと思っていたが、大手ラーメンチェーン店の社長がテレビに出て発言した言葉に絶句。

『旨いものを作る必要なんてない!」耳を疑ったが、その後の説明を聞いて納得した。「「これはすごく旨い!」という食べ物は、その味の余韻が強く残ってしまうので、「明日もまた食べよう」とはならない。ラーメンのように比較的安価な外食に関しては、「ものすごく旨い、というわけでもないけれど、まずくもない」ぐらいがちょうどいい』

また、川田がラーメン店に費やした金額に関して語る。『俺は自虐的なネタとして、「俺はベンツを3台、ラーメンのスープに溶かしました」と話すけれども、この店を存続させるためには、ベンツを売り払うしか、もう選択肢が残されていなかった。ネタではなく事実なのだ。』、

川田はラーメン店の開業資金は1000万円を用意しておかないとすぐに足りなくなるだろうと言う。

『いちばん負担が大きいのはエアコンと券売機だ。両方とも100万円前後はする。あっちに支払い、こっちに支払い、とやっていくうちに気がついたら1000万円はすぐ消えてしまっていた。資金だけではなく、頭もショートしてしまった。

これだけお金をかけても、このお店の主力商品となるのは一杯数百円のラーメン。原価率を無視して考えても、1000万円を回収するには、毎日、どれだけラーメンを売ればいいのか? いや、「回収するなんて、絶対に無理じゃないか」』

などと・・・・・・これまでのラーメン店の出店にお気軽な発想を持っている人にガツンと響く記事になっている。と、書きつつもふと暑い夏でもおいしいラーメンが食べたくなってくるのだが・・・・・・・。

参照:「ラーメン店」倒産、前年から倍増ペース 過去最多
         「俺はベンツを3台、ラーメン屋のスープに溶かした」 プロレスラー川田利明