元AV女優でタレントの蒼井そらさんが、26日にXへ投稿した内容が注目を集めています。
発端となったのは、ある一般ユーザーの投稿です。
「女の子を持つ親からすると、パパ活とかキャバ嬢とか風俗嬢とかAV女優とかになってほしくないのよ」と切り出し、「こんな穢らわしい職業なんてない世界であってほしい」「この国で生まれてくる女子全てがこんな職業とは無縁でいてほしい」と訴えていました。
特定の職業に対する強い嫌悪感をあらわにしたこの投稿に、蒼井さんは異を唱えました。
● 自分の価値観を押し付け、他人の人生まで否定する必要はない
蒼井さんは、親が自分の子どもに就いてほしくない職業を持つこと自体は理解できるとしたうえで、次のように反論しました。
「親が『自分の子どもには就いてほしくない』と思う職業があるのは分かる。どんな価値観を子どもに伝えるかも自由」
親として抱く思いや、子どもにどのような価値観を伝えるかについては、個人の自由だと認めています。しかし、そこから先の主張は明確です。
「でも、どんな仕事にもそれぞれの事情や努力があり、社会を支える役割もある。自分の子どもの進路については、自分の責任で向き合えばいい。他人の人生や職業まで、偏見で否定する必要はないよなぁと私は思う」
自分の子どもにどのような道を歩んでほしいかを考えることと、他人の生き方や職業を否定することは別の問題です。蒼井さんの言葉は、その違いを端的に示しています。
実は、蒼井さんが職業への偏見に反論したのは、今回が初めてではありません。
7月には、後輩のセクシー女優である水川スミレさんが結婚を発表した際にも、SNS上で話題になりました。
「AV女優と結婚できる男性の感性が信じられない」という否定的な投稿が、1300万回以上表示されるほど拡散されたのです。
これに対し、蒼井さんは「AV女優と結婚した男は器がでかいに決まってるだろ!その家族もな!!」と反論しました。
職業を理由に結婚相手やその家族まで否定する風潮に対し、真っ向から異議を唱えた形です。
『SNSでは、職業や経歴を理由に他人を見下すような言葉が飛び交うことがあります。そんななか、自身の経験と信念をもとに、偏見に臆することなく意見を発信する蒼井さん。その姿は、ネット上で「無双状態」と表現したくなるほどの存在感を放っています。』と、蒼井さんの投稿を分析した折口十一氏の見方にも、うなずける部分があります。
単に反論するだけでなく、相手の主張に含まれる問題点を指摘しながら、職業や生き方をめぐる議論の本質に切り込んでいるからです。
● 「領土は中国のもの、蒼井そらは世界のもの」 国境を越えて愛される理由
蒼井そらさんといえば、中国で絶大な人気を誇る日本人タレントとしても知られています。
その人気の背景には、知名度だけでなく、SNSで見せる発信力や、物事を捉える視点の鋭さも関係しているのかもしれません。
中国における蒼井さんの人気は、単なる芸能人への支持にとどまらず、国境や政治的な対立を越えた社会現象として語られるほどです。日本人タレントのなかでも屈指の知名度を持ち、ニューズウィーク日本版の「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれています。
中国版SNS「微博(ウェイボー)」のフォロワー数は2000万人規模に達しているとされ、これは東京都の人口の約1.5倍に相当します。
特に興味深いのは、日中関係が政治的に冷え込んでいた時期にも、蒼井さんへの支持が広がっていたことです。
尖閣諸島問題などをめぐって両国の関係が緊張するなか、中国のネット上では「領土は中国のもの、蒼井そらは世界のもの」というユーモアを交えた言葉まで流行しました。
政治的な対立や反日感情とは切り離され、多くの人から親しまれる存在になっていたことがうかがえます。
もちろん、人気の理由をSNSでの発信力だけで説明することはできません。それでも、今回の投稿に見られるような、偏見に流されず自分の考えを率直に伝える姿勢は、蒼井さんの魅力を考えるうえで見逃せない要素です。
日本では、中国での熱狂的な人気について、ぼくを含めて意外に感じる人も多いでしょう。しかし、その背景をたどっていくと、まだ広く知られていないエピソードや、国境を越えて支持される理由が見えてきそうです。
職業への偏見に対して声を上げる今回の姿勢も、蒼井さんが長年にわたって築いてきた独自の存在感を象徴する出来事といえるのではないでしょうか。
参照:「他人の人生否定するな」職業差別を一蹴する蒼井そらのド正論と止まらない無双
“アジアの女神”蒼井そら 中国で爆発的人気となった意外な理由 中国での愛称とは
