脳科学者の中野信子氏が15日に出演した「ニュースto」での発言が注目を集め、波紋を広げています。「情報ライブ ミヤネ屋」の後継番組ということもあり、ぼくも毎回録画し、気になるニュースの場面をチェックしています。今回話題となった発言も、実はリアルタイムで聞いていました。しかし、その時点では、これほど大きくニュースで取り上げられるとは思ってもいませんでした。

発端は、番組にパネリストとして出演している中野氏が、農林水産大臣を辞任した簗和生(やな・かずお)氏をめぐる話題についてコメントした場面です。

● 政治家の人脈づくりと人材のスカウト
話題は、簗氏を任命した高市早苗首相の「任命責任」や、組閣における人選、人脈のあり方へと移っていきました。

その中で中野氏は、「高市首相は『お友達が少ない』と言われますが、もし高市さんが女性でなかったら、とよく考えます」と前置きし、政治家の人脈づくりや人材のスカウトについて自身の考えを述べました。

男性政治家は、夜の会食や飲み会などを通じて人脈を広げ、人材を発掘することがあります。一方、女性政治家は、こうした夜のネットワークを男性と同じようには活用しにくいのではないか、というのが中野氏の主張でした。

さらに、その理由について「(政治家の夜の人脈づくりの場は)ほぼ性接待みたいなところがあるから」と発言しました。

これに対し、MCを務める黒木千晶アナウンサーは「そういうことはないと思います」と即座に否定しました。中野氏は「ないと思うけど、ないと思うけどね」と続けようとしましたが、共演していたジャーナリストの峯村健司(みねむら・けんじ)氏からも「そこは性差関係ないと思う」と指摘されました。

黒木アナウンサーがすぐに否定した対応は、中野氏への批判とは対照的に評価されているようです。「ニュースto」のメインアナウンサーに選ばれた背景には、こうした場面での判断の速さも関係しているのかもしれません。

● 「私の発言について、ご説明とお詫び」
発言が繰り返しニュースで取り上げられる中、中野氏は自身のInstagramを更新し、「10月15日放送『ニュースto』における私の発言について、ご説明とお詫びを申し上げます」とコメントしました。

投稿では、「番組内で私が提起したかったのは、夜の会食を通じた接待の場が、事実上ビジネス上の人脈づくりの場として機能している一方、女性はそこに参加しにくく、結果として仕事上のネットワークから外れやすいという構造の問題でした」と説明しています。

そして最後に、「今後は発言の重さをあらためて自覚し、より慎重で正確な言葉選びに努めてまいります」とつづりました。

しかし、中野氏に対しては、批判にとどまらず、かなり辛辣なコメントも寄せられています。

「こいつが性接待してるんだろうね。してなきゃそんな事考えない。」
「これぞ女性蔑視でしょ ちゃんとフェミども騒げよ こういう時ダンマリだからフェミに対して聞く耳を持てなくなる」
「中野信子の本読んでも全く大したこと書いてないから性接待でのしあがって来たんだろうね」

こうしたコメントを見ると、発言そのものへの批判を超えて、中野氏の人格やこれまでの活動にまで攻撃が及んでいるように感じます。

ぼくが番組を見た限りでは、中野氏自身が「性接待」という表現に強くこだわり、持論を押し通そうとしているようには見えませんでした。番組内で反対意見が出た際にも、それを受け止めながら話しているように感じました。

もちろん、発言の仕方や言葉の選び方に問題があったことは否定できません。中野氏自身も謝罪と説明を行い、今後はより慎重に発言する姿勢を示しています。だからこそ、今回の件については、発言の問題点を指摘することと、本人を過度に攻撃することは分けて考えるべきではないでしょうか。

一人のコメンテーターによる発言をめぐって、ここまで批判が過熱する必要があるのだろうか。謝罪の言葉も公表されているのだから、もう少し冷静に受け止めてもいいのではないか。ぼくはそう感じてしまうのですが、考えが甘いのでしょうか。

参照:「ほぼ性接待みたいなところがある」発言が波紋 中野信子氏が謝罪