沖縄県那覇市のホテルで女性が死亡しているのが見つかりました。死因は窒息死でした。警察は、女性を殺害して財布などを奪ったとして、アメリカ海兵隊員のデビン・バラード容疑者(20)を強盗殺人の疑いで逮捕しました。

警察と消防によりますと、10月3日午前4時20分ごろ、那覇市若狭にあるホテルの従業員から「部屋で意識のない女性を見つけた」と通報がありました。消防が現場に駆けつけましたが、女性はその場で死亡が確認されました。

警察は、那覇市内のホテルで屋宜杏奈(やぎ あんな)さん(39)の首をホテル内にあったひものようなもので絞めて殺害し、財布などを奪ったとして、バラード容疑者を逮捕しました。

現場周辺の防犯カメラには、頭髪をそり、両腕にタトゥーを入れた男の姿が映っていました。警察が行方を追ったところ、那覇市から約18キロ離れた沖縄市の繁華街で、映像に映っていた男と特徴がよく似たバラード容疑者を発見し、逮捕しました。

● 活発な性格で、外国人との交流も広かった屋宜さん
屋宜さんの職業について、警察の発表や各社の報道では「職業不詳」とされています。勤務先や具体的な職種など、詳しい経歴は現時点で明らかになっていません。

一方、知人の証言からは、生前の屋宜さんが非常に活発な性格で、外国人との交流も多かったことがうかがえます。

屋宜さんの知人は「週刊文春」の取材に応じ、生前の様子について証言しています。

知人が屋宜さんと初めて会ったのは、今年8月7日、那覇市の国際通りにあるクラブでした。屋宜さんは一人で店を訪れていたといいます。

知人は当時の印象について、次のように話しています。

「沖縄によくいる、元気に遊んでいる女の子という印象でした。黒いロンTに、ホットパンツのような服装でした。人懐っこいタイプで、僕の隣に座ってきたので、僕の母と彼女の出身中学が同じだという話をしたり、二人で写真を撮ったりしました。40歳手前には見えず、女子大生のように活発な子でした。仕事の話はしませんでしたが、いまは結婚していない様子でした」(知人)

また、屋宜さんは外国人との交友関係も広かったとみられています。

知人によると、屋宜さんは携帯電話の充電がなくなった際、知人のスマートフォンを借りて自身のインスタグラムにログインしたといいます。その後もしばらくログインした状態が続いていたため、知人のもとには屋宜さんの外国人の知り合いから電話がかかってきたということです。

屋宜さんとバラード容疑者が、どのような経緯で知り合ったのかは明らかになっていません。20歳のバラード容疑者と39歳の屋宜さんには大きな年齢差があり、両者の関係や事件に至った経緯についても今後の捜査が待たれます。

● 米軍が掲げてきた「綱紀粛正」と再発防止策
沖縄県内では近年、米軍関係者による性的暴行事件などが相次いで明らかになっています。事件が起きるたび、米軍側は「防止策の徹底」や「最高水準の行動規範の順守」を掲げ、再発防止に取り組む姿勢を示してきました。

しかし、今回、殺人事件という最悪の結果に至ったことで、米軍による再発防止策の実効性が改めて問われることになりました。

就任直後の古謝玄太(こじゃ げんた)沖縄県知事も、「米軍の綱紀粛正や隊員教育が全く機能していないと言わざるを得ない」と厳しく批判しています。これまで示されてきた再発防止策や隊員教育が、実際の現場で十分に機能しているのかが問われています。

沖縄県には、日本国内にある在日米軍専用施設の約70%が集中しています。

今回の事件を受け、地元住民からは「基地と隣り合わせの生活を余儀なくされる中で、いつ自分が巻き込まれるか分からない」「また同じことの繰り返しだ」といった声も上がっています。長年にわたって基地問題と向き合ってきた住民の不安や不満が、今回の事件をきっかけに改めて表面化しています。

参照:【沖縄米兵強盗殺人】「女子大生のように活発な子で…」知人が明かす被害女性の交流
   沖縄のホテルで39歳女性が窒息死“強盗殺人”米兵を逮捕 高市首相が抗議「極めて遺憾」