奈良市の名張川近くで、女性2人の遺体が見つかりました。遺体は池田園美さん(44)と娘の莉園さん(20)とみられ、園美さんと交際していた奈良市の会社員・今北享宏(いまきた・たかひろ)容疑者(37)が死体遺棄容疑で逮捕され、7月19日に送検されました。
● 温厚で優しい人物という評判
今北容疑者は3人の子どもの父親で、周囲からは「面白くて優しい人」と評判でした。
中学校時代の同級生は、事件について次のように話しています。
「彼は地元の後輩と結婚し、長く交際してゴールインしたと聞いていました。不倫をしていたなんて、まったく信じられません」
同級生によると、中学校には山添村にあった5つの小学校から生徒が集まり、1学年36人の1クラスだったそうです。
「今北くんは本当に普通の中学生でした。騒ぐタイプでもなく、無口というわけでもありません。怒ったり興奮したりする姿は一度も見たことがなく、温厚でとても優しい印象でした」
また、同級生の母親も今北容疑者について次のように振り返っています。
「怖い印象はなく、どちらかといえば明るくて感じのいい子でした。お父さんやおじいさんも評判のいい方です。実家では山添村の特産品である大和茶を栽培していました」
家族も本人も穏やかな人柄だったという証言が多く、のどかな環境で育った人物という印象が伝わってきます。そのため、今回の事件は地域の人たちに大きな衝撃を与えました。
卒業アルバムには、笑顔を見せる少年時代の今北容疑者の写真が掲載されています。将来への思いを書いた欄には、「いつも前へ いつも前に」と記していたといいます。
● 娘まで犠牲になった理由は何だったのか
今回の事件で特に気になるのは、園美さんだけでなく娘の莉園さんまで命を落としたことです。
園美さんとの間に何らかのトラブルがあり、その結果として事件に発展したのか。それとも交際の事実を知る莉園さんを口封じする目的があったのか。あるいは別の事情があったのか。現時点では詳しい動機は明らかになっておらず、今後の捜査で解明されることが期待されます。
● 福祉関連会社では主任として勤務
今北容疑者は三重県伊賀市にあるココカラファイングループの福祉関連会社で主任を務めていました。福祉用具専門相談員や福祉住環境コーディネーター2級などの資格も取得していました。
現役社員は、職場での様子について次のように証言しています。
「入社したのは6〜7年前で、営業を担当していました。誰とでもコミュニケーションが取れる社交的な人で、仕事中に感情的になることはありませんでした。
逮捕されたと聞いた時は本当に驚きました。ただ、先週から警察が会社に来て『今北に用があるらしい』という話は聞いていたので、何か問題を起こしたのかと思っていました。まさか死体遺棄事件とは想像もしませんでした」
● 社内でも知られていた女性好きな一面
学生時代の友人は不倫を信じられないと話していますが、SNSには別の一面もうかがえます。
知人によると、今北容疑者は「既婚者限定友達作り in関西」というコミュニティに参加し、結婚後も新たな出会いを求めていたといいます。また、別のSNSでは面識のない女性へメッセージを送っていたそうです。
同僚社員は、園美さんとの出会いについて次のように説明しています。
「私たちの会社は、介護保険制度を利用する方に福祉用具の貸し出しや住宅改修の支援を行っています。営業担当は利用者の自宅を訪問し、相談を受ける仕事です。
園美さんは要介護認定を受けており、担当だった今北が何度も自宅を訪問するうちに関係が深まったのだと思います」
近隣住民との交流が少なかった園美さんにとって、今北容疑者は頼れる存在だった可能性があります。その信頼関係が心理的な依存につながり、不倫関係へ発展したことも考えられます。
一方で、同僚によると、今北容疑者の女性好きは社内でも知られていました。
「入社当初は福祉用具のメンテナンス部門に所属していました。その頃から若い女性社員とよく連絡先を交換しており、女性好きな面は否定できませんでした。社交的で親しみやすい性格だったため、営業へ異動した後も利用者からの評判は良かったです」
● 犯行後に見られた変化
事件が起きたとされる2月以降、職場では今北容疑者の様子に変化を感じる社員がいたといいます。
「子どもが3人いることもあり、それまでは『もっと稼ぎたい』と熱心に働いていました。しかし2月中旬頃から突然、『会社を辞めるかもしれない』と言い始めたのです。
理由は『帰宅が遅いと妻に文句を言われる』というものでした。部署異動も希望していましたが、残業が減れば収入も減ります。それまでとの変化に違和感を覚えました」
● 事件前から続いていた不可解な出来事
県警によると、今年2月6日夜、園美さんは「不審な男に車内をのぞかれた」と110番通報していました。翌7日には今北容疑者が「園美さんが男から液体をかけられた」と通報しており、事件前から何らかのトラブルに巻き込まれていた可能性があります。
また、園美さんと莉園さんは2月9日に今北容疑者と一緒にいたことが確認されています。園美さんは別の事件で被害届を提出する予定でしたが、翌10日以降は連絡が取れなくなりました。
同日、警察官が所在確認のため自宅を訪れた際、近くで今北容疑者と遭遇しました。園美さんについて尋ねると、今北容疑者は「自分も連絡がつかない」と説明したといいます。
県警は5月に伊賀市役所からの安否確認要請や父親からの届け出を受け、本格的な捜査を開始しました。
結果として、今北容疑者の「自分も連絡がつかない」という説明が十分に疑われなかったこともあり、遺体が発見された7月まで事件の全容は明らかになりませんでした。今後は、殺害に至った経緯や動機の解明が焦点となります。
参照:《奈良・母娘の死体遺棄》「不倫なんて信じられない」“卒アル入手”今北享宏容疑者
《奈良・母娘の死体遺棄》今北享宏容疑者(37)の会社同僚が独占告白
