先月、茨城県古河市で、同居する40代女性の上下の唇を糸で縫い合わせたとして、40代の女が傷害容疑で逮捕されました。

警察によると、自称アルバイト従業員の櫻井政恵容疑者(49)は、6月29日に同居女性の唇を糸で縫い合わせ、けがを負わせた疑いが持たれています。

●『助けてくれ』と書いた紙を店へ手渡す
事件が発覚したのは翌30日でした。被害女性は自宅近くの商店へ逃げ込み、助けを求めました。しかし、唇を縫われていたため話すことができず、「助けてくれ」と書いた紙を店の関係者へ手渡したといいます。

通報を受けた警察官が駆けつけ、女性は病院へ搬送されました。命に別条はなく、入院もしていません。女性は「被疑者が怖くて逃げられなかった」と説明しているということです。県警は女性を保護したうえで事情を調べ、7月6日に櫻井容疑者を逮捕しました。認否は明らかにされていません。

近年は女性による凶悪事件が相次いでいる印象があります。しかし、今回の事件はその中でも特に衝撃的です。唇を糸で縫い合わせる行為は、拷問に近い激しい苦痛を伴ったと考えられます。

容疑者に医療知識があったとは考えにくく、麻酔も使わずに行われた可能性が高いでしょう。また、このような行為を一人で実行するのは容易ではなく、何らかの協力者がいた可能性も否定できません。

被害女性が「怖くて逃げられなかった」と話していることから、強い支配やマインドコントロール、あるいは洗脳のような状態に置かれていた可能性も考えられます。人は極度の恐怖を感じると、「戦う」「逃げる」という反応だけでなく、「すくむ(フリーズ)」、あるいは生き延びるために相手へ従う反応を示すことがあるとされています。

そのような状況でも、被害女性が勇気を振り絞って助けを求める行動を起こせたことは、不幸中の幸いだったといえるでしょう。

● 家族ではない女性2人が出入りする
事件現場となった古河市の住宅は、JR古河駅から約12キロ離れた住宅地にあります。周囲には田畑が広がる静かな地域で、近隣住民によると、これまで目立ったトラブルは聞いたことがなかったそうです。

現場近くをよく通る住民は、この数カ月の様子について次のように証言しています。

「家には中高生くらいの息子さん2人が住んでいますが、それとは別に家族ではない女性2人が出入りするようになりました。少し前には、そのうちの一人とみられる女性が雨の中、駐車場に横たわっている姿を見かけました。最初は倒れているのかと思いましたが、その後、自力で立ち上がりました。家から閉め出されているようにも見え、気になっていました」

腕に花柄のタトゥーを入れていた櫻井容疑者は、過去の勤務先でもたびたび問題を起こしていたようです。

2024年末から約2カ月間、地元の居酒屋で櫻井容疑者を雇っていた女性店主は、当時を次のように振り返ります。

「政恵容疑者は『マコ』と名乗っていました。最初は活発な人という印象でしたが、一緒に働くうちに違和感を覚えることが増えました。勤務中にお客さんを無断で撮影し、その写真を勝手にSNSへ投稿したこともあります。お客さんから苦情が入り注意しましたが、素直に受け入れる様子はありませんでした。

仕事を休む際には『身内が危篤なので病院へ行く』と話していましたが、実際には飲み会へ参加していたこともありました。その後は辞める、辞めないで揉めるようになり、知人宅へ勝手に押しかけて事実と異なる話をするなどのトラブルも起きました。最終的に退職を伝えると、かなり強い口調で反発していました」

● 役所へ話したのでは?チクりやがって
事件の背景については、「生活保護の受給を巡るトラブルがあったのではないか」との見方も出ています。

櫻井容疑者の事情を知る関係者は、匿名を条件に次のように話しています。

「櫻井容疑者本人から、以前、生活保護を受給していると聞いていました。一方で、『別の収入源がある』『仕事の履歴が残ると困るので、うまく働きたい』とも話していました。

ところが最近になって、『役所に生活保護のことが知られて受給を打ち切られた』『返還を求められた』と私の友人へ話していました。その際、『A(一緒に住んでいる女性)が役所へ話したのではないか』『チクりやがって』と疑い、かなり怒っていたそうです」

一部報道によると、櫻井容疑者は身寄りのない女性や家出した女性をSNSで募り、「仕事」をさせていたとされています。女性たちを自宅へ住まわせて働かせ、その収入の一部を得ていた可能性も指摘されています。

櫻井容疑者が集めた女性たちは、自宅でどのような生活を送っていたのでしょうか。また、離婚した夫は近所に住んでいるとされ、人間関係の実態も気になるところです。

参照:《同居女性の唇を糸で縫いつけ》「チクりやがって…」逮捕された腕に花のタトゥー