国民民主党の玉木雄一郎代表が、田んぼが広がる風景を背景に『サンデー・ジャポン』へ出演していました。見るたびに思うのですが、相変わらずテレビ慣れした愛嬌を振りまき、軽い雰囲気がありながらも、どこか安心感を与える不思議な人物だと感じます。
番組では、公認取り消し後に自ら命を絶った高橋茉莉(たかはし まり)さん(享年27)の件には一切触れられず、消費税の話題だけが取り上げられていました。本来であれば、この問題についても踏み込んでほしかったのですが、テレビでは扱いにくいテーマなのでしょうか。
● 党および玉木氏に娘は殺された
2024年2月、国民民主党は同年4月に実施された衆院東京15区補欠選挙の公認候補として、高橋茉莉さんを擁立しました。しかし、公認発表直後から、茉莉さんが過去に六本木のラウンジで勤務していたことなどを理由に、SNS上で激しい批判が巻き起こります。
ぼくは「ラウンジ」という言葉になじみがなかったため、調べてみました。
ラウンジとは、クラブとスナックの中間的な位置付けとされる接待飲食店です。一般的には、女性スタッフがボックス席で接客を行う形態の店を指し、「ママ」や「チーママ」と呼ばれる女性がキャストを取りまとめるケースが多いようです。
ただスナックとの違いは、ぼくにはあまり明確ではありませんでした。接待飲食店を指す呼び方として、関西や九州では広く使われているそうです。
話を戻します。
SNSでの激しい批判を受け、玉木代表は2024年2月25日に茉莉さんの公認取り消しを発表しました。そして約6か月後の9月4日、茉莉さんは自ら命を絶ちました。
さらに、その死による深い悲しみから、約2か月後には母親も後を追うように亡くなったと、『週刊文春』は父親の証言として報じています。
父親は玉木氏に通知書を送り、娘が自死を選ばざるを得なかった経緯を明らかにしてほしいと求めました。
これを受けて党は調査委員会を設置し、公認取り消しについて「違法または不当だったとは評価できない」と結論付けました。しかし父親は、「党および玉木氏に娘は殺されたのだと今は思っています」と述べ、調査方法や結論に強い不満を示しています。
● 印象操作とも受け取れる記述
一方、玉木氏は『週刊文春』の報道に対し、「重大な事実誤認に加え、印象操作とも受け取れる記述がある」と反論しました。
公認を取り消した理由については、茉莉さんがITコンサルティング企業に勤務していた当時、ある疾患で休職し傷病手当を受給していたにもかかわらず、ラウンジで勤務して報酬を受け取っていた事実が判明したためだと説明しています。
この行為は健康保険法に抵触する可能性があり、「法令違反の疑いが濃厚であるにもかかわらず、公認を継続することはできなかった」としています。また、「仮に当選していたとしても、その後に事実が明らかになれば議員を続けることはできなかっただろう」とも述べています。
玉木代表は2024年11月、元グラビアアイドルとの不倫を週刊誌で報じられ、事実を認めて謝罪しました。この出来事から、女性問題に脇が甘いという印象を持つ人も少なくありません。
そのため、高橋茉莉さんを公認候補に選んだ背景についても、「容姿の良さが影響したのではないか」と推測する声があるのも理解できます。ただし、その公認に至る詳しい経緯については、調べても十分な情報は見当たりませんでした。
高橋茉莉さんは、慶應義塾大学卒業後、外資系コンサルティングファーム勤務やフリーアナウンサー、タレント活動を経て国政進出を目指した人物です。その一方で、父親の会社倒産や生活保護の受給を経験するなど、多くの苦労を重ねてきた半生でも知られています。
● 配信すべきかどうか、十分な検討と配慮を求める
今回の自死については、まだ公になっていない事情があるのではないかと感じます。
玉木氏は文春に対し、「こうした経緯や事実を正確に取材すべきであり、そもそも故人の名誉を考えれば、記事にすべきだったのかも含めて慎重に判断すべきだった」と主張しました。
さらに、「Yahoo!ニュースにお願いです」と題した投稿では、文春だけではなく、記事を配信するプラットフォーム側の責任にも言及しています。
「名誉毀損に当たる可能性のある記事については、プラットフォーマーとして配信すべきかどうか、十分な検討と配慮を求めます」
もし文春の記事が本当に印象操作や名誉毀損に当たるのであれば、事実に基づいて具体的に反論し、説明を尽くすべきでしょう。
一方で、高橋茉莉さんと、その後に亡くなった母親という二つの悲劇があったことも動かせない事実です。この出来事には、いまだ十分に解明されていない点が残されています。だからこそ、関係者には事実関係を丁寧に明らかにし、疑問が残らない形で説明することが求められるのではないでしょうか。
参照:国民・玉木雄一郎代表、自死の元候補者めぐる文春報道に反発 「重大な事実誤認」
「玉木氏に娘は殺された」27歳で亡くなった“国民民主党候補”の実父が独占告白
