高林輝行容疑者(44)は今年4月、自宅前の路上でたむろしながら騒いでいた若い男女のグループにハンマーを振りかざして襲いかかり、男子高校生にけがを負わせたとして、傷害罪で起訴されていました。
● ネットでは同情の声が相次ぐ
被害に遭った10代の男子高校生は顔を殴られ、こめかみから出血したほか、眼底骨折の疑いがあるけがを負っていました。また、農薬とみられるスプレーを噴射された警察官6人はいずれも目の痛みを訴え、そのうち3人が病院へ搬送されました。
この事件は、当日の早朝に容疑者の母親が高校生らに対して静かにするよう注意したにもかかわらず、彼らがその場に居続けたことが発端になったとも報じられています。そのため、インターネット上では高林容疑者に同情する声が数多く上がりました。
その後もSNSでは、「バイクの騒音に悩まされる地域を守った」など、高林容疑者を擁護する意見が広がりました。さらに、「高林輝行容疑者の情状酌量と、暴走族による騒音行為の厳罰化を求めます」とするオンライン署名には1万6000人以上が賛同し、高林容疑者は半ば「義賊」のような存在として扱われるようになっていったといいます。
● 建造物侵入と窃盗容疑で再逮捕
警視庁立川署は6月22日、東京都立川市内のリサイクルショップに侵入し、ブランドバッグなどを盗んだとして、福生市在住の職業不詳・高林容疑者を建造物侵入と窃盗の疑いで再逮捕しました。
逮捕容疑は、今年2月9日午前3時ごろ、高林容疑者ら2人が立川市内のリサイクルショップに侵入し、ブランドバッグなど9点、約343万円相当を盗んだというものです。高林容疑者は黙秘を続けており、警察は共犯とみられる男の行方を追っています。
高林容疑者は2023年にも凶悪事件を起こしています。同年9月20日、福生市加美平の自宅近くの路上で若い男性を手斧のようなもので切りつけ、背中に全治2週間のけがを負わせました。福生署は同年10月17日、殺人未遂容疑で高林容疑者を逮捕しています。このときの取り調べに対し、高林容疑者は「たまたま当たっただけで、殺すつもりはなかった」と容疑を否認していました。
手斧やハンマーといった危険性の高い凶器を使用している点を考えると、その行動は極めて危険だったといえます。一方で、取材に応じた母親の発言からは、息子の犯行を強く非難する姿勢があまり見受けられず、その点は気になるところです。
また、今回の再逮捕によって窃盗への関与も疑われており、高林容疑者を「義賊」として持ち上げることには慎重であるべきではないでしょうか。
● 女優の菜々緒さんに似た恋人もいた
では、高林容疑者はこれまでどのような人生を歩んできたのでしょうか。
高林容疑者は中学卒業後、高校入試には合格したものの、何らかのトラブルによって入学を認められなかったといいます。そのため、学歴上は中卒となります。中学時代はけんかが絶えず、合格した高校でも入学前に問題を起こした結果、「入学を許可しない」と通告されたとされています。
その後は大学入学資格検定にも合格しましたが、大学へ進学することはありませんでした。
そんな高林容疑者にも交際相手がいた時期がありました。母親によると、その女性は「女優に似た美人」だったそうです。
「菜々緒さんに似たきれいな方でしたが、結婚には至りませんでした。相手のご家庭は金融関係でしっかりした家柄だったので、定職のない息子を受け入れられなかったのでしょう」
母親はまた、息子の頭の回転の速さについても語っています。
「輝行は中学卒業後、土木関係の仕事をしていました。肉体労働ではありましたが、頭の回転が速かったんです。先輩から仕事を教わると、翌日には『こうしたほうがいいですよ』と言ってしまうんです。
すると、『入ったばかりなのに生意気だ』と反感を買います。それでもすぐに言い返してしまうので、仕事が長続きせず、職を転々としていました。
ただ、本格的に大工の経験があるわけではないのに、自分で家を建てられるんです。今は敷地内に建てた離れに住んでいますが、パソコンで調べながら一から自力で造りました。頭は良いと思いますよ」
高林容疑者の父親は著名なプロ囲碁棋士だったといいます。その才能や地頭の良さは父親譲りだったのかもしれません。しかし、その能力を社会の中で生かす前に、自らの犯した犯罪によって将来の可能性を狭めてしまったようにも見えます。
参照:≪福生マッチョハンマー男≫ 暴走族から町を守ったとネットが賞賛、義賊ともてはやされ
