「カラーズ・オブ・エビル:ブラック」ポーランド 2026年製作 原題:Kolory zla: Czern/Colors of Evil: Black
 

アドリアン・パネック監督によるNetflix映画『カラーズ・オブ・エビル:ブラック』は、一見穏やかに見える町を舞台に、少年失踪事件の裏に隠された権力者たちの癒着や地域社会の闇を、正義感の強い検察官が追い詰めていくミステリー作品です。

ヒット作『カラーズ・オブ・エビル:レッド』の続編で、現在Netflixの「今日の映画TOP10(日本)」では8位にランクインしています。

物語は冒頭から観客の興味を引きつけます。過去に失踪した少年アダムは、道を歩いている途中で一台の車と遭遇し、次の場面ではその車内にいます。誘拐されたように見えますが、その後、検察官が母親に事情を尋ねると、「息子は親戚のところへ行った」と説明します。しかし母親は、その親戚の住所をなくしてしまい、名前すら覚えていないと言います。

一方、小説家のユリアが息子を連れて故郷へ戻ってきます。しかし、その息子も突然姿を消してしまいます。行方不明となったアダムとユリアの息子は、同じ犯人による事件の被害者なのでしょうか。

そのため、私は二人の少年の運命と、町の有力者による隠蔽工作、そして長年隠され続けてきた不穏な真実がどのように結びついていくのかを想像しながら鑑賞しました。ただ、正直なところ登場人物が多く、物語の構造も複雑で、内容を把握するのは容易ではありませんでした。

顔の半分に火傷の痕がある男性とユリアの関係や、犯人が少年の遺体の頭部を切断した理由など、鑑賞後も多くの疑問が残ります。物語全体のつながりが十分に整理できず、理解しきれない部分が少なくありませんでした。

教会の聖歌隊に所属していた子どもたちが虐待を受けていたことが事件の重要な要素である点は理解できました。しかし、それが少年失踪事件とどのようにつながっているのかは、ややわかりにくく感じます。教会における児童虐待は現実でも大きな社会問題となっていますが、本作で描かれる出来事は比較的小規模に見え、その点もやや物足りなく感じました。

では、この映画がつまらなかったのかというと、そうではありません。むしろ、説明を極力省いた不親切ともいえる物語構成が、謎解きに挑むような興味をかき立てました。この複雑な物語をより深く理解するために、もう一度見返してみたいと思っています。