
福岡県議会議員による高額な海外視察の問題が明らかになる中、渦中の人物である蔵内勇夫議長が11日に記者会見を開き、これまでの経緯などについて説明しました。
この問題は情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」でも取り上げられていました。以前にYouTubeでも見聞きしたことがありましたが、今回あらためて詳しい内容を知り、その実態に強い疑問を抱きました。番組出演者もそろって憤りをあらわにしていました。
“福岡県議会のドン”と呼ばれる蔵内勇夫議長(72)は会見で、高額だと指摘されている海外視察について問われると、「契約につきましては議会にはまったく権限がございません。議員は関与していなかったので、その内容については私には分かりません」と説明しました。
では、県議会の海外活動とはどのようなものだったのでしょうか。
その一例がハワイ視察です。県議会議員らが宿泊したのは、ヤシの木に囲まれた大型リゾートホテル「シェラトン・ワイキキ・ビーチリゾート」でした。
2025年1月の視察では、県議4人と同行職員らがホノルルにあるこの高級ホテルに宿泊しました。スタンダードルームの宿泊料金は1泊11万4600円です。
一方、国家公務員などの旅費支給基準では、ホノルルでの宿泊費は総理大臣級でも1泊7万5000円と定められています。県議らの宿泊費は、この基準を大きく上回っていました。
旅行アナリストの鳥海高太朗さんは、「シェラトン・ワイキキは新婚旅行や特別な機会に利用するようなホテルです。ホノルルには1泊200ドル、約3万円程度で宿泊できるホテルも数多くあります」と指摘しています。
このハワイ視察にかかった費用の総額は約1190万円でした。県議1人あたりに換算すると約300万円にのぼります。こうしたハワイ視察は2022年から2025年1月までに少なくとも7回実施され、そのうち4回はシェラトン・ワイキキに宿泊していました。もはや定宿のような扱いだったといえるでしょう。
さらに、視察先はハワイだけではありません。2024年にはタイ、フランス、韓国、オーストラリア、エジプトなどを含め、計11回の海外視察が行われていました。
FNNの調査によると、2024年1月から2026年までに約1億5000万円の公費を使い、少なくとも18回の海外視察が実施されていました。しかし、県議会が公開している視察報告書はわずか2件のみです。蔵内議長自身も、2023年からの3年間で計12回の海外視察に参加していました。
福岡県議会の海外視察が批判を集める理由の一つに、旅行会社との契約方法があります。一般競争入札ではなく、特定の業者と直接契約を結ぶ随意契約を採用したうえ、契約後に当初の金額から大幅な増額が行われていたのです。
例えば、2024年1月のハワイ視察では、旅行会社との委託契約額が最終的に当初の7.7倍以上に膨れ上がりました。この問題を受け、県は今月、契約方法を見直す方針を示しています。
それでも蔵内議長は、たとえ高額であっても将来的な福岡県の発展につながる活動だとして、継続する考えを強調しました。
「海外旅行は続けますと、その考えを一切変えることはございません。あっ、“海外旅行”じゃありません、“海外活動”です。」
この発言を聞いたとき、私は思わず違和感を覚えました。言い間違いとはいえ、本音が出たようにも感じられたからです。視察というより、海外へ行くこと自体が目的になっているのではないかという疑念を抱かせます。
また、18回もの海外視察が行われていたにもかかわらず、公開された視察報告書がわずか2件しかないという事実も看過できません。県民の税金が使われている以上、その成果や必要性を十分に説明する責任があるはずです。
今回の問題については、今後もマスコミや関係機関が徹底的に検証し、県民に対して透明性のある説明がなされることを期待したいと思います。
参照:「海外旅行は続けます・・・あ、海外活動です」県議会のハワイ視察で1泊11万円のリゾートホテル 会見でまさかの言い間違え