「ムショラン三ツ星」 2026年製作 日本

5月23日(土)から始まったNHKの土曜ドラマ『ムショラン三ツ星』は、元一流イタリアンシェフの主人公を小池栄子が演じる社会派コメディーです。主人公は刑務所の管理栄養士に転職し、1日3食の給食作りに厳しい予算の中で奮闘します。

まず、刑務所の管理栄養士という設定が新鮮で、とても興味を引かれました。

刑務所長役を演じるのは國村隼です。味わい深い演技に加え、耳に心地よい落ち着いた声も印象的でした。

また、小池栄子演じる主人公を取り巻く刑務官や受刑者たちも個性的な人物ばかりです。それぞれが抱える事情や、食を通してどのように変化していくのかにも注目したいところです。小池栄子は少しスリムになったようにも見えました。明るくエネルギッシュな雰囲気が、コメディータッチの作品によく合っています。

小池栄子はドラマのインタビューで、「演じるうえでどんなことを意識しましたか?」という質問に、次のように答えています。

「実は正直なところ、この役をお引き受けするか、最初はすごく葛藤しました。受刑者の背景には、今もなお傷が癒えていない人がいるという大前提を踏まえないと、ドラマを見て嫌な思いをする方や、過去のつらい経験を思い出す方がいらっしゃるだろうなと。ドラマのテイストもかなりポップなので、“楽しい、いい話”という印象だけが伝わらないようにしなければと思いました。」

このドラマは単に面白いだけではなく、自分が理想とする働き方と、職場で求められる役割との葛藤も描かれており、物語に深みを与えています。

さらに、刑務所内部の様子が細部まで丁寧に描かれている点にも感心しました。後から、原作を書いた黒栁桂子さんが、実際に刑務所で勤務する現役の管理栄養士だと知り、納得しました。原作のタイトルは『めざせ!ムショラン三ツ星』です。

ドラマには実体験に基づくリアルなエピソードが数多く盛り込まれており、「刑務所内の人間関係」や「受刑者の心理」も丁寧に描かれています。全5回の作品で、まだ第1話が放送されたばかりですが、今後の展開がとても楽しみです。

参照:「ムショラン三ツ星」小池栄子「実は正直なところ、お引き受けするか、最初はすごく葛藤」