
「ジェニファーズ・ボディ」2009年製作 アメリカ 原題:JENNIFER'S BODY
『ジェニファーズ・ボディ』は、悪魔に取り憑かれた美少女ジェニファー(ミーガン・フォックス)が男たちを次々と襲う、ダークでセクシーな学園ホラーです。公開当時は賛否が分かれ、現在もレビューサイトの評価はそれほど高くありません。☆評価を点数に換算すると、映画.comは50点、Filmarksは58点ほどです。
ただ、本作は公開から時間が経つにつれ再評価され、現在ではカルト的人気を持つ作品として知られています。個人的には「カルト映画」という印象はそこまで強くありませんが、印象に残る場面が多く、十分に楽しめました。点数を付けるなら70点前後の作品だと思います。
本作で特に目を引くのは、二人のヒロインです。
まずジェニファー・チェックを演じるミーガン・フォックス。黒髪が印象的な美女で、派手なファッションに加え、発言もかなり挑発的です。気が強くプライドも高い一方で、幼馴染のニーディを大切に思っている様子もうかがえます。ニーディの彼氏に対して皮肉を言う場面もありますが、終盤では逆に色仕掛けで誘惑するなど、危うさを感じさせるキャラクターでした。
もう一人の主人公が、通称ニーディことアニータ・レスニキ(アマンダ・セイフライド)です。ジェニファーの親友で、金髪に大きなメガネ、地味な服装という、いかにも目立たないタイプとして描かれています。作中ではジェニファーの引き立て役のような立場です。
しかし、ニーディはメガネを外すとかなりの美人で、その存在感は強烈でした。特に表情の変化が細かく、視線にも力があります。うまく言葉では説明しにくいのですが、見ているだけで引き込まれる独特な魅力を持っていました。
男性を魅了する役柄はミーガン・フォックスですが、映画全体を通して見ると、アマンダ・セイフライドの魅力の方が強く印象に残りました。
物語では、売れないバンドマンたちが悪魔召喚の儀式を行い、その生贄としてジェニファーを捧げます。しかし儀式は失敗し、彼女には悪魔が取り憑いてしまいます。その結果、若い男性を襲っては喰らう存在へと変貌していきます。ジェニファーが黒い液体を吐き出す場面は、不気味で病的な雰囲気があり、かなり気持ち悪さを感じました。
終盤のジェニファーとニーディの対決も見どころです。二人が宙に浮かびながら争う場面は迫力があり、地上だけの戦いよりも映像にダイナミックさがありました。空中から一気に落下する流れも含め、変化に富んだアクションになっていたと思います。
本作は公開当時、男性客向けの「お色気ホラー」として宣伝されたそうです。確かに主演二人の魅力は強く打ち出されていますし、ホラー映画らしい展開もあります。しかし、それだけではなく、思春期特有の不安定な感情や、友情に潜む複雑さも丁寧に描かれていました。単なるホラーにとどまらず、青春映画としても楽しめる作品だったと思います。